ミュージカル作品紹介(第315回) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
マンマ・ミーア! | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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キ ャ ス ト | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
(12月21日キャスト)
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ス ト ー リ ー | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
島のホテルを切り盛りする未婚の母、ドナ。女一人で育ててきた娘ソフィは、二十歳で結婚することになった。父親を知らない娘は、出生当時のドナの日記を盗み出し、そこに記された三人の男性サム・ビル・ハリーに結婚式の招待状を送ったのだった。結婚式の前日、三人の父親候補が揃って島へやって来た。思わぬハプニングに動揺し、「マンマ・ミーア!(なんと、まあ!)」と絶叫するドナ。 父親候補を絞るため、ソフィーはそれぞれにアプローチ。しかし、三人共に自分が父親と信じた彼らは、結婚式でのエスコート役を申し出た。予想しなかった展開に一晩うなされた彼女は、母ドナにエスコート役を求めるのだった。愛する青年スカイとの結婚式が厳かに始まろうかという時・・。 |
コ メ ン ト | ||
シナリオ | ◎ | 欧米で一世風靡したミュージックグループ「ABBA」のメロディを組み替えて作られたミュージカルです。音楽ありきで作られた作品ですが、シナリオが巧くマッチしていて違和感のない仕上がりです。小気味の良い展開で、飽きさせません。 |
キャスト | ◎ | 公開オーディションを実施し、元四季や一般応募のメンバーも加わっており、キャストの厚みが拡がった感じがします。近頃は定点公演が増えて手薄感もあるため、今後も公開オーディションを増やしていって欲しいです。 保坂&樋口&阿久津、芝&八巻&野中の組み合わせだった今回は、ベストキャストだったそうです。 |
ナンバー | ☆ | 「ダンシング・クイーン」「マネー・マネー・マネー」「エス・オー・エス」「マンマ・ミーア」などABBAの代表曲が鏤められています。リズミカルなダンスナンバーが多く、オーケストラ生演奏の効果もあって愉しめます。ナンバーのエッセンスを絡め合わせた「プロローグ」は秀逸です。 |
ステージ | ◎ | ゆらめく海中をイメージさせる壁板が美しく、照明を組み合わせて煌めく幕が幻想的です。潜水艦をイメージさせるホテルのセットのみのシンプルなステージでした。外壁に打ちっ放しコンクリ壁に古びた味を加え、内装にステップ付きの木製ドアが二枚と、お洒落なライトアップがありました。エンディングでの巨大な満月は、どういう仕組みなのでしょうか。実に明るいです。 保坂らトリオは、ABBAの衣裳を復元したらしいキンキラな懐かしいスーツでした。男優達のダイビングスーツも意外感があって面白いです。 |
演 技 力 | ◎ | 樋口のステージは久しぶりに見ましたが、舞台度胸がついた良い芝居をしていました。少し強張った笑顔は変わりませんが、自然な仕草が増したようです。第一幕での保坂はインパクトがありましたが、第二幕で影が薄くなっていました。 男優が上半身裸で登場するシーンが何度かありますが、幾人かを除けば、よく鍛えられています。女優はマチマチですが、脂肪が目立つ感じはありません。演技の基本は、体作りから。 |
歌 唱 力 | ◎ | アンサンブルをダンス主体で集めたものか、とくに男優の声に元気がありません。「マネー・マネー・マネー」や「マンマ・ミーア」での迫力不足が惜しまれます。 樋口の声は綺麗ですが、惹き付ける魅力を欠きます。保坂の「ザ・ウィンター・テイクス・イット・オール」は響きよく絶妙の歌唱であり、健在ぶりを強くアピールしてくれました。芝の声は良いのですが、情感が伝わってきません。 |
ダ ン ス | ◎ | 「ギミ!ギミ!ギミ!」「ヴレヴ」「マネー・マネー・マネー」は、それぞれ性格の違う面白いダンスでした。これまでの四季路線とは違うインパクトが感じられます。 樋口&阿久津の絡むダンスがありますが、他人行儀なぎこちなさがあります。いずれにも課題がありそうですが。また、若いトリオと熟したトリオが、それぞれ再会のダンスを見せますが、いずれも息が合いません。十数年ぶりの熟年の方がまだ揃うので、さらに疑問が。 |
総合評価 | ◎ |
カーテンコールでは「マンマ・ミーア」と「ダンシング・クイーン」を振るキャストで熱唱し、中でも保坂がノリノリでした。観客はスタンディング・オベーションで応え、千秋楽並みに成りました。 「コンタクト」に続き新鮮なオン・ブロードウェイ作品を、劇団四季は輸入しました。「壁抜け男」「異国の丘」で新しい挑戦をしましたが、結局はブロードウェイ路線に落ち着くのでしょうか。オーソドックスな作品群から明確に路線変更のようですが、どんどん新作を仕入れていって欲しいと思います。 関連コラム>えとせとら第224回 なんと、まあ! |
上記コメントはポン太の主観&独断に基づいています なお、評価ランクはポン太の五つ星を参照ください 1月29日の公演を踏まえて、コメントの一部を追記しました |
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ア ク セ ス | ||
劇団四季 事務所/横浜市青葉区あざみ野1−24−7 Tel: |
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