ミュージカル作品紹介(第239回) | ||
ス タ ー ト ! | ||
■劇 団 エルダ・アルゴ公演事務局 ■鑑 賞 日 平成13年7月29日(日) マチネ ■劇 場 名 アートスフィア(天王洲アイル) ■料 金 全席指定 S席5,000円(前売料金) ■原 案 童話「電球の町」(中谷美紀・作) 童話「夢魔の果実」(星野富士男・作) ■企画・監修 小椋 佳 ■演 出 小川 美也子,宮崎 渥巳 ■振 付 宮崎 渥巳 ■脚本・作詞 高橋 亜子 ■作曲・音楽監督 甲斐 正人 ■歌唱指導 長田 明子 ■美 術 斎木 信太郎 ■音 響 清水 吉郎 ■照 明 高見 和義 ■衣 裳 木鋪 ミヤコ ■舞台監督 岡林 真央 ■制 作 青木 弘光 |
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キ ャ ス ト | ||
あすか (本田 有花) 可南子 (土田 あい) 映子 (渡部 瑞貴) 奈津美 (篠原 美紀) 初代 (飯田 美心) ロッシー (小林 一徳) マボ (塚田 唯依) かずき (内藤 大希) バクラーダ(大森うたえもん) 喜多/トメラーノ(美月ノア) とも (岡田 茜) ほか多数 |
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ス ト ー リ ー | ||
アイドルオーディションに落選したあすから5人は、喜多に唆されて演歌グループを結成した。しかし、前座出演したコンサートで自信を喪失し、アイドルへの夢を見失ってしまった。嘆く彼女らの前に現れた妖精ロッシーは、何でも夢が叶う「あっという間の国」へと誘うのだった。 そこでは、夢を口にすれば即座に叶う。しかし、アッという間に夢は終わってしまう。それは魔法使いバラクーダが、夢を叶える代償として、夢の実を食べてしまうからだった。いくらでも夢が叶うのを当然と考える子供たち。あすかは、そのカラクリに気づいて、バラクーダとの対決を訴える。彼女の本心は、再び夢に傷つけられたくないことだと知った、可南子らメンバーは・・。 |
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コ メ ン ト | ||
シナリオ | ◎ | オーディション関連では冗長なシーンもあるものの、「夢の実」に絡めたストーリーは秀逸でした。夢をテーマに、子供達に分かりやすいシナリオですが、敢えて小難しい言葉を連発し、説明を尽くしていなかったのが残念です(説明を省くなら、子役にツッコミをさせない方が素直だと思います)。 |
キャスト | ◎ | とにかく、子供の数が多いです。低年齢の子供も多く、キャストとしての質が揃いません。小学生3人のトップアイドルというのは、不自然に感じました。 |
ナンバー | ☆ | コーラス、ソロともに良いナンバーが多くありました。小椋ファミリーらしさが、十分に発揮された印象です。「誓いを立てよう」「遠い日の夢、それは今も夢」「夢は必要?」がお奨めです。テーマ「Love&Dream」は、訴えるところが強すぎると思います。 |
ステージ | ◎ | 「夢の実」のセットが、よく作られています。禍々しい幹に、怪しい電飾の「実」が成り、ユニークさがあります。5人メンバーの衣裳が、シンプルながら可愛い造りでした。 |
演 技 力 | ◎ | 大森のバラクーダ役は、熱演でした。美月の喜多役も面白いですが、トメラーノ役は冴えませんでした。本田と土田は5年選手ということで、安定感のある演技をしていました。 子供たちの熱演は微笑ましいですが、まだステージを踏むには早すぎるレベルの子供も多く、せめて中学生以上で構成して欲しい気がします。 |
歌 唱 力 | ◎ | 本田は声量があり、安定感のある歌い方が良かったです。「わたしの夢」では情感を込めて、歌い上げてもいました。小林は、ボーイソプラノと言えるかどうか微妙な発声でした。声が裏返ったり掠れたりと、聞き苦しいところが目立ちました。 子供達のコーラスは、それなりに綺麗ですが、不揃いによる「雑味」が気になります。 |
ダ ン ス | ○ | 個人レベルでは、よく踊れている子供もあります。しかし統一感なく、バラバラなダンスであるために、見苦しいシーンもありました。せめて5人メンバーのダンスは、フォーメーションを揃えて欲しいです。 |
総合評価 | ◎ | 幅広い年齢層の子供を集めるのがウリでしょうが、統一感を欠いているため、商業公演としては苦しいところもあります。エルダ路線を継いで、もう少し低年層を減らすと良いと思います。子供ミュージカルでも、芝居・歌・ダンスのバランスを追究すべきでしょう。 |
上記コメントはポン太の主観&独断に基づいています なお、評価ランクはポン太の五つ星を参照ください |
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ア ク セ ス | ||
エルダ・アルゴ公演事務局 | ||