コ メ ン ト | ||
シナリオ | ◎ | 100分という限られた時間を活かす、テンポのよい展開でした。シーンごとに象徴のようなものを与えたいようで、いくらか諄い演出も見られましたが、すっきりしたストーリーでした。手塚作品は、原作と言うより原案という雰囲気でした。 |
キャスト | ◎ | 100人というのは大人数ですね。数で見せる演出とでも言いましょうか、質より量という印象で、小劇場系とは対局にあるキャスティングでした。 |
ナンバー | ◎ | ナンバーリストがありません。「ロミのアリア」は綺麗なソロでした。エンディング間近とカーテンコールで唱われたナンバーは、賑やかなもので、まずまず。デュオはシンガーの問題もあってか、物足りませんでした。 |
ステージ | ◎ | 火を高々と吹き上げる筒、ヒロインたちを客席上までブン回す梯子車のようなリフト、火の鳥形のライト、巨大な蛍光発色の時計、アリーナを駆け回るバイク・・いろいろありましたが、どれも使いすぎて飽きてしまう印象です。衣裳やセットは色や形で象徴性に拘っていたようです。スポットライトは多用気味で、客席を舐めすぎるのも意味が無いようです。 |
演 技 力 | ○ | キャストの識別ができないので、何を以て演技力と評価するかは難しいです。アンサンブルも含めて動作に拘りがありますが、形先行であまり目を惹くものがありませんでした。いかりやは存在感がありました。オカマを演じていた俳優(大門?)も派手な立ち回りと啖呵で勢いを感じました。今井は舌足らずなセリフ回しで、聞き取りにくい場面が何度かありました。 |
歌 唱 力 | ☆ | 今井は透明感がある良い声で、感情もよく伝わり、感動しました。持ち歌では無いためか、何度か声が裏返っていました。MAKOTOも力強い唱いをしていましたが、あまり感情が伝わってこないのが残念です。 またソロでは素晴らしいものの、デュオは思い思いに唱っている印象で、調和が感じられませんでした。二人とも、歌い始めると存在感が浮き出てきますが、芝居を見せているときとのギャップが目立ちます。 |
ダ ン ス | ◎ | 部族同士の戦いを示すシーンなど群舞はそれなりに美しかったのですが、そこにメッセージが見いだせませんでした。現代の若者たちのダンスは、バラバラ感が目立って美しくありませんし、振付もいささか単調でした。 |
総合評価 | ◎ |
キャストよりもお客様の多さに圧倒された作品でした。アリーナには3万人以上入っていると思いますが、その動員数の多さに目を見張りました。主演に有名ヴォーカルを二人揃えたという話題性もあったのでしょうが、なかなかお目に掛かれない光景です。歌は良かったのですが、もっと演技力のある人を使って欲しかった・・。 関連コラム>第131回「アリーナで演劇を」 |
上記コメントはポン太の主観&独断に基づいています なお、評価ランクはポン太の五つ星を参照ください |
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ア ク セ ス | ||