ミュージカル作品紹介(第191回) |
新血鬼 DRACULA |
■劇 団 タナボタ企画 ■鑑 賞 日 平成12年10月21日(土) ソワレ ■劇 場 名 アートスフィア(天王洲アイル) ■料 金 全席指定 S席�,500円(前売料金) ■構成・演出・作詞 忠の仁 ■音楽監督・作曲・編曲 林 アキラ ■振 付 吉本 由美 ■美 術 野村 真紀 ■照 明 岡澤 克己 ■音 響 小沢 高史 ■衣 裳 岡 幸二郎 ■舞台監督 桑山 正道 ■ヘアメイク 馮 啓孝 ■イリュージョン デューク 松山 ■制 作 喜久村 栄,片山 亜希子,瀬尾 あかね他 |
キ ャ ス ト |
ドラキュラ/ブラッド/エリザベール (岡 幸二郎) ヘルシング教授/ヴェロニカ (林 アキラ) ミナ (伊東 恵理) ジョナサン (小林 仁) ルーシー (高谷あゆみ) 死神 (上垣内ふみ) ローラ (ちあきしん) セワード (藤浦 功一) ほか多数 |
ス ト ー リ ー |
最愛の妻パーミラを手込めにされ殺されたことに絶望した、ドラクル公爵。彼はキリスト教に背を向けて死神に魂を売り渡し、400年後のロンドンに復活した。美青年ブラッドは、夜には怪物ドラキュラとなって美女の生き血を啜るのだった。美しい妻ミナを襲われたジョナサンは、ヘルシング教授とセワードの協力を得て、怪物を退治しようとするのだったが・・。 |
コ メ ン ト | ||
シナリオ | ○ | コッポラ作「ドラキュラ」を意識しつつ、オリジナルさに拘ったような作品でした。コメディ先行のため、ストーリーは散漫がちで、単発ギャグで笑いを取りに行く様子がありあり・・。 |
キャスト | ☆ | タナボタ企画としては最多数のキャストであるとのことです。演技派で歌唱力のあるメンバーを集めていますが、シナリオが・・・・。 |
ナンバー | ◎ | 一幕はコミカルでショートなものが多く、今ひとつでした。二幕はそれなりに良いナンバーがありましたが、歌詞よりはメロディとシンガーの技量に寄りかかった出来映えでした。 「月よ」「愛の奇跡」「幻のデュエット」がお奨めですが、劇団CDに収録されていません。 |
ステージ | ☆ | 三階層になった石煉瓦調のセットは圧巻です。階段の配置などが良く、街頭や柱・幕など上手な組み合わせで、場面転換も見事な演出でした。衣裳もそれなりのモノが用意されていて、目を楽しませてくれます。 |
演 技 力 | ☆ ☆ |
岡の多芸さには、脱帽します。林・高谷の毒々しい女の演技も面白く、ともに演技派です。伊東のコミカルな演技も、これまでのステージの中では極めつけであり、藤浦とのバンビ絡みも面白かったです。演技に難点を感じたのは、小林ぐらいです。 |
歌 唱 力 | ◎ | 女声では高谷・伊東・ちあき、男声では岡・林・小林の順で良かったです。これだけの声を、ここまで無駄遣いできる作品は、数少ないでしょう。真面目な作品で、良いナンバーがあれば、高い評価が付けられるのですが・・。 |
ダ ン ス | ○ | 藤浦の軽妙なステップは面白く、愉しめました。上垣内は妖艶なダンスでしたが、その存在感が生かされていません。また「今夜はフェスタ」や「炎の祈祷師」のダンスは、あまりにバラバラでした。演出では無いと思いますが、もう少し息が合っていて欲しいです。 |
総合評価 | ◎ | ドラキュラの新解釈と結んでいましたが・・惜しいの一言に尽きます。これだけのキャストを揃えながら、意図的に無駄遣いするスタンスが、非常に勿体ないです。 本作をきっかけに同じキャスティングで、もっと良作を作って頂けないものでしょうか、忠の仁先生。 |
上記コメントはポン太の主観&独断に基づいています なお、評価ランクはポン太の五つ星を参照ください |
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ア ク セ ス | ||
タナボタ企画 事務所/東京都新宿区戸山1−16−10 Tel&Fax: |
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