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ミュージカル作品紹介(第181回)
あんず 〜心の扉をあけて〜
■劇  団 エルダ・アルゴ公演事務局
■鑑 賞 日 平成12年9月3日(日) マチネ
■劇 場 名 アートスフィア(天王洲アイル)
■料  金 全席指定�,000円(前売料金)

■原  案 辻 みゆき,中沢 典子,中村 義人
■企画・監修 小椋 佳      ■演  出 小川 美也子
■演出・振付 宮崎 渥巳     ■脚本・作詞 高橋 亜子
■作曲・音楽監督 甲斐 正人   ■歌唱指導 長田 明子
■美  術 斎木 信太朗     ■照  明 高見 和義
■音  響 清水 吉郎      ■衣  裳 木鋪 ミヤコ
■舞台監督 岡林 真央      ■演出助手 本藤 起久子
■制  作 青木 弘光
キ ャ ス ト
あんず/17歳 (桂 亜沙美)   あんず/9歳 (郡司あやの)
あんず/4歳 (駒澤  樹)   翔太 /13歳 (大山 真志)
翔太/8歳  (内藤 大希)   哲也     (津田 英佑)
真弓     (真織 由希)             ほか多数
ス ト ー リ ー
 精神的な傷を負って記憶を失った、あんず17歳。その原因を探ろうとして、4歳の自分を起点に、過去の記憶をさかのぼって行くのだったが・・。
 あんずは内気な女の子。仲間にうち解けず、優しい兄翔太だけに心を開き、いつも甘えていた。翔太は子供たちの束ね役でもあり、女の子の人気も高い。子供達は、哲也の書く童話が大好きで、哲也の恋人真弓共々慕っていた。
 病に倒れた真弓を励まそうとした翔太達は、哲也の童話を劇で見せることに成功したのだった。その日遅く、あんずの我が儘を叶えるべく、森へ杏子の実を取りに出かけた翔太は・・。
コ メ ン ト
シナリオ あんず17歳のプロットは、蛇足気味でした。哲也&真弓を絡めていたのは面白いですが、翔太&あんずの線が難しくなっていたので、やや残念です。原案の童話は、なかなかに良いストーリーでした。
キャスト 子供ミュージカルでは老舗だけに、集められた子供達は優秀です。舞台度胸があり、元気で個性的な子供達でした。郡司大山などルックスの良い子役がメインを担う良い配役でした。
演出の問題ですが、あんず4歳時代と9歳時代で、同じ子役を二役で登場させていたのには違和感がありました。
ナンバー 伝えたい想い〜あんず」「おとぎ話を私に」「心の扉をあけて」など綺麗なナンバーがありました。シリーズの新テーマ「Love & Dream」も良いコーラス曲でした。
ステージ ステージを広場に見立てたシンプルなものでした。6段のスタジアム風の木製階段が配置され、2つゲートがありました。衣裳はあまり統一感がなく、地味なものが多くありました。
演 技 力 大人キャストは、それなりにリードしていましたが、子供キャストから乖離して見えました。もう少し上手なマッチングを見せて欲しいです。オーディションを勝ち抜いてきた子供キャストは、さすがにレベルが高いです。
歌 唱 力 影コーラスがあり、コーラス曲は美しい調和がありました。「伝えたい想い〜あんず」での大山の歌は感情移入もし易く、見事でした。真織の声は綺麗ですが、客席を圧倒するほどの迫力が無く、非常に勿体ないです。津田も同様に迫力を欠きました。
ダ ン ス たっからもの グハッ!」と「心の扉をたたいて」のダンスが可愛らしい振付で良かったです。しかし、あまり派手なダンスはありません。
総合評価 アルゴとエルダの融合した第一作ということでした。大人キャストと子供キャストのアンマッチが惜しいものの、全体として纏まりがあり、老舗の貫禄を感じます。原案に公募童話を採用するスタイルは良いと思いますが、シナリオのコンセプトがボケてしまうのは、残念です。
上記コメントはポン太の主観&独断に基づいています
なお、評価ランクはポン太の五つ星を参照ください
ア ク セ ス
エルダ・アルゴ公演事務局
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