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ミュージカル作品紹介(第180回)
セロ弾き の ゴーシュ
■劇  団 生命のコンサート
■鑑 賞 日 平成12年8月26日(土) ソワレ
■劇 場 名 東京オペラシティ・コンサートホール(初台)
■料  金 全席指定�,000円(当日指定変更料金)

■原  案 宮沢賢治作「小説 セロ弾きのゴーシュ
■芸術監督 小池 雅代      ■音楽監督 尾花 輝代允
■制  作 中村 光宏      ■振  付 鈴木 智絵
■照  明 八巻 文徳      ■舞  台 木下 明
■衣  裳 スタジオ順子
キ ャ ス ト
ゴーシュ   (伊藤裕一郎)   ねこ     (鈴木 智絵)
とり     (大丸 未生)   たぬき    (小関 明久)
ねずみ    (中澤 公子)   語り     (佐藤 孝之)
                           ほか多数
ス ト ー リ ー
 街の楽団のチェロ奏者であるゴーシュ。指揮者から拙い演奏を指摘され、ふさぎ込んで家に帰ってくる。その夜から毎夜ごとに動物たちが訪れて、ゴーシュの演奏を所望する。ねことりたぬきねずみ、彼等を相手にするうちに、いつしかゴーシュの腕前も上がって・・。
コ メ ン ト
シナリオ 賢治独特の芝居調子で、語り部が淡々と語りつつ、俳優達が演じていきます。あまり解釈らしい部分もなく、シナリオ性が物足りない印象です。
キャスト 商業系劇団に所属した経歴のあるキャストもあるようですが、若干格が落ちる印象です。しかし巧いのは巧く、よく舞台を支えています。それにしても、アンサンブルの質がまばらで、汚いです。
ナンバー オリジナルな作品はありませんでした。ロック・ワルツ・タンゴ・ジャズ・シンフォニー・民謡が使われますが、選曲コンセプトも見えず、バラバラという感じです。
ステージ 本当に何もないシンプルなステージでした。椅子と楽器と動物達の衣裳が、辛うじて色を添える程度です。
演 技 力 伊藤は、チェロを弾くフリをよく練習していますが、それでもウソが目立ちます。大丸鈴木小関は、巧いには巧いですが、何となく半端でポーズばかり目立ちますが、商業系劇団ではあまり目立たなかったであろう水準です。むしろ子ネズミ役の女の子が、真剣で面白い演技を見せていました。
歌 唱 力 発声は中澤鈴木大丸のいずれも綺麗ですが、選曲の絡みもあって冴えません。「国連賛歌」は綺麗なコーラスでしたが、原語で唱う必要性はどこまであって、シンガーにどこまで理解されていたのか微妙でしょう。
ダ ン ス アンサンブルによる質より量的なダンスはありましたが、とくに記すほどにはありません。鈴木の振りは面白かったものの、程々です。
総合評価 伊藤がチェロを弾いていないのは見え見えなのに、拍手を観客に強要する演出というのは、どうなのでしょうか。セレモニー色が強く、政治臭がプンプンしていました。音楽劇「赤毛のアン」は面白かったですが、本作はどうも物足りません。政治家の電報披露や代表挨拶などは、控えて欲しいです。
上記コメントはポン太の主観&独断に基づいています
なお、評価ランクはポン太の五つ星を参照ください
ア ク セ ス
生命のコンサート
 事務所/東京都渋谷区千駄ヶ谷1−30−10   Tel:
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