ミュージカル作品紹介(第336回) | ||||||||||||||||||||||||
音楽劇/ペールギュント | ||||||||||||||||||||||||
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キ ャ ス ト | ||||||||||||||||||||||||
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ス ト ー リ ー | ||||||||||||||||||||||||
怠け者で法螺吹きのペールは、村の鼻つまみ者。母オーセだけが庇ってくれるが、ただ甘やかすだけ。名士の花嫁を拐かして山に捨て、魔王の娘に求愛し、魔族に成りきれず逃げ出す始末。山小屋を建て、ソルベイを妻に迎えたが・・魔族に追われて流浪の旅に。モロッコやアラビア、ノルウェーやサンフランシスコを訪ねるが・・妄想癖を持つ詰まらない老人となって村へ帰ってきた。そこでは・・。 |
コ メ ン ト | ||
シナリオ | ○ | 一幕はともかく、二幕は全く意味不明なシナリオです。名作「ペールギュント」を適当に解釈し、精神病院やブロードウェイをミックスして、ストーリー性がありません。シーンとシーンの繋がりがなく、展開も中途半端です。名作の看板を利用した、駄作でしょう。 花嫁の誘拐からソルベイを迎えるまでが1日の出来事のように書かれるのが不自然で、唐突に山崎から小杉に入れ替わるのも変です。またソルベイとアニトラの扱いにも曲解があります。 |
キャスト | ◎ | 俳優はベテランを用意し、シンガーもダンサーも上手い人を配しています。しかし、シナリオの不味さが、全てをブチ壊しています。 |
ナンバー | ○ | ペールギュントの名曲を使ってありますが、適当に切り詰めて使ってあるため、感動も何もありません。また、フォッシー作品の「SING,SING,SING」などジャズダンス曲を加えて、原作の良さを殺しています。 |
ステージ | ◎ | 舞台後方に山を形取った段差を作り、いくつか階段や岩壁を配しています。手前には、ダンス用に広いスペースが確保してありました。衣裳はそれなりで、照明や音響もまずまずです。せっかくオーケストラを用意しているのに、十分に活かさず惜しいです。 |
演 技 力 | ○ | 小杉や田嶋は巧いですが、ダンサーやシンガーもサブキャストを努めるため、総合力は劣ります。山崎は、脚本・演出の悪さに因るのか不明ですが、冴えない芝居でした。 |
歌 唱 力 | ◎ | シンガーの松薗や中澤は、声楽家だけに上手ですが、作品から完全に浮いています。コンサートでソロを唄ってもらう方が、ずっと佳いと思います。アンサンブルによる合唱もありましたが、賛美歌などであり、盛り上がりに欠けます。 |
ダ ン ス | ◎ | アンサンブルによるトロルの踊りは、三度繰り返されました。おそらく自信作なのだと思いますが、訴求力が弱く勿体ないです。ジャズダンスは普通の水準ですが、フォッシー作品と比べると、物足りません。アニトラの踊りを派手に演出して欲しいところです。 |
総合評価 | ○ | 子供客や招待客も多く、国連を看板としている割に、今回はお粗末でした。身内客は、出演者がステージに立つだけで満足だったようですが、一般客にはどう映ったのでしょう。カーテンコールで20回以上も「ブラボー!!」を連呼していた人がありましたが、ポン太は駄作だと思います。 蛇足>ノルウェーの伝説を組み合わせた作品だそうです。作曲家のグリークは、一旦協力を固辞したものの、民族音楽を自由にアレンジして欲しいとの要望に応えて、二十数曲のナンバーを書いたそうです。その後に何度も手直しをして、現在知られる名組曲となりました。原作も、そこそこ意味不明な妄想劇であることを、一応申し添えておきます。 |
上記コメントはポン太の主観&独断に基づいています なお、評価ランクはポン太の五つ星を参照ください |
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ア ク セ ス | ||
生命のコンサート 事務所/東京都渋谷区千駄ヶ谷1−30−10 Tel: |
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