コ メ ン ト | ||
シナリオ | ◎ | 筋書きはよく出来ていますが、休憩含めて190分の上演時間は長すぎます。ビーラ軍曹やバステス少佐、ジュリアンなど脇役に見せ場を与えすぎだと思います。冗長なエピソードを削った方がインパクトが増すと思います。 |
キャスト | ◎ | ミュージカル俳優も揃えていますが、芝居中心に偏ってしまったのが惜しまれます。殺陣をよく鍛えてあるようですが、歌と踊りが付け合わせでした。 |
ナンバー | ◎ | シンガーの技量の問題もあると思いますが、インパクトの弱いソングナンバーが並びました。メロディやリズムは佳く、殺陣シーンが映えました。 |
ステージ | ☆ | 基本セットになる街のセットが巧く作られていました。橋を渡した二階ステージや階段を上手に使って、活劇に十分なスペースを確保してもありました。僅かなセットの変更で酒場や屋敷を演出するなど、時代性の表現も良いです。総督邸が焼け落ちるシーンは凝りすぎですが、面白いです。シャッターを絞るように開閉する三枚幕の連携がユニークでした。民衆や貴族の衣裳もいい味が出ていました。 |
演 技 力 | ◎ | 草刈は、一人二役で随分と苦労していたようです。忙しく駆け回る慌ただしい役回りですが、貫禄のある落ち着いた芝居も見せました。ただ、捻りすぎの口調は、相変わらず冴えません。匠は、宝塚の男役だったそうで、凛々しい女傑ぶりを発揮していました。立ち姿が綺麗で、動きに無駄がありません。 土居は落ち着いた芝居で、控え目の役回りでした(最近は弾けた芝居が多かったですが)。様々な小技も駆使し、アドリブも利かせる治田や六角も楽しませてくれます。藤本も面白いですが、見せ場を貰いすぎという感じで、かなり諄いです。若い杉浦も頑張っていましたが、アシストが弱く可哀想です。 |
歌 唱 力 | ○ | 印象に残るソングナンバーはなく、義務的に唱われた感じがしました。匠にもっと心情吐露のナンバーがあれば、良かったと思います。杉浦は、歌唱のインパクトが弱く、冴えませんでした。 |
ダ ン ス | ◎ | 本物のサーベルを使ったという殺陣は、見応えがありました。背筋を張って唯一軍人らしかった、藤本が印象的です。匠の剣裁きも様になり、草刈が右手と左手を使い分けたのも見事です。ただし、ゾロとしての派手なアクションは、スタントマンを使っているのが分かりすぎて残念でした。 ダンスシーンは少なく、総督邸での舞踏会は雰囲気が出し切れず、物足りませんでした。杉浦らの乱入シーンは、構図だけ良かったですが。 |
総合評価 | ◎ | 「音楽活劇」と名付けられた作品が斬新で、見せ場も多く、楽しめました。上演時間が長かったことと、ソングとダンスの力不足が惜しまれますが、色々なチャレンジもあって良い作品だと思います。リメーク再演されることを期待します。 |
上記コメントはポン太の主観&独断に基づいています なお、評価ランクはポン太の五つ星を参照ください |
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ア ク セ ス | ||
松竹演劇部 | ||