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ミュージカル作品紹介(第324回)
プ リ ズ ン ・ ホ テ ル
■劇 団 名 歌劇団うっちゃり
■鑑 賞 日 平成15年2月8日(土) ソワレ
■劇 場 名 曳舟文化センター(曳舟)
■料  金 全席自由�,000円(当日価格)

■原  案 小説「プリズン・ホテル」(浅田次郎 著)
■演出・脚本 不依 銀次 ■舞台監督 小関 英勇
■音楽選曲 江刺 祐一,佐々木謙吾 ■作  詞 江刺 祐一,高橋めぐみ
■音  響 宮本 直 ■振  付 善木由加里,土屋 朱志
■美  術 J・小百合 ■衣  裳 善木由加里
■メ イ ク 本間 貴子,張 外傑
キ ャ ス ト
孝之助    (佐々木謙吾) 仲蔵     (大木  章)
黒田     (宮本  直) チエコ    (田中かおり)
若林     (江刺 祐一) 志保     (樋口 友香)
小田島    (遠藤 英明) 八重子    (土屋 朱志)
花沢     (J・さゆり) 富江/マリア (善木由加里)
梶      (薗田 俊彦) 服部     (寶田 七瀬)
アニタ    (高橋めぐ美)
ほか
ス ト ー リ ー
 孝之助は、父の後妻富江と二人暮らし。我がまま勝手の甘えん坊だが、近頃売れっ子の作家。叔父仲蔵に誘われて、山奥の温泉旅館へと足を運んだ。ヤクザの親分である仲蔵は、旅館を買収し、ヤクザのためのホテルを造ったのだ。従業員は、本物ヤクザ、懲役上がり、出稼ぎ外国人・・など怪しげ。人呼んで、「プリズン・ホテル」。しかし、支配人の花沢、板長の、コックの服部は、いずれも超一流。
 任侠団体のお客様に加えて、熟年の若林夫妻、子連れの小田島夫妻らワケあり客が集まって来る。勘のいい孝之助は、仲蔵が自分を呼んだ理由に気づいた・・。
コ メ ン ト
シナリオ 原案小説が多く用意していた伏線から枝葉のエピソードを削り、コンパクトに纏めています。孝之助の位置づけが軽くなり過ぎ、彼が仲蔵の仕掛けに気づいた理由などが判然としないでしょうか。
キャスト 若い俳優ばかりで活気があります。配役について一人一人が研究している様子で、何かしら面白さを工夫してありました。
ナンバー ビートルズのメロディにオリジナル歌詞を付けたソングナンバーが中心でした。メジャーでない曲が多いことなどから、それと分かりません。完全オリジナル「富江のワルツ」が良いです。
ステージ 後方に、低い段差ステージを設けただけのシンプルなステージです。黒色の衝立や木製台など小道具も少な目です。衣裳の選択は、まずまずという印象です。
最大の課題は、音声。バンドがジャカジャカ演奏する一方で、床マイクが歌声を十分に拾わないため、ソングナンバーが厳しい感じでした。
演 技 力 演技に工夫が多く、良い芝居をします。しかし、コンパクトに纏めすぎた印象もあり、インパクトが弱いです。
大木の人が良さそうな親分、宮本の渋めな代貸し、高橋の本物と見まがう外人、凛々しいジャーポワニッチ(キャスト欄では「J」と略記)、老け役が似合う江刺、明暗の二役を演じ分けた善木など面白い個性を出していました。佐々木は、終盤でいい芝居を見せましたものの、序盤は表情を作りすぎ。
歌 唱 力 善木の「富江のワルツ」は、情感を乗せた見事な歌唱でした。頼りなげでしたが、インパクトがあります。江刺の「TELL ME」も良かったですが、シナリオ運びからは浮いた感じです。浮いたナンバーは他に数曲ありましたが、インパクトも弱かったので、気になりません。
ダ ン ス ダンスシーンは、少な目でした。善木のハッスルぶりが印象に残る程度です。「プリズンホテルのテーマ」に工夫が欲しいです。
総合評価 シナリオを含めて、コンパクトに纏まった作品だと思います。若い俳優が多いので、もう少し弾けた感じがあっても良いでしょう。旗揚げ公演に較べると、演技力が上がり、歌唱力が下がった印象です。歌唱は、ナンバーの作りの問題もあるでしょう。
佳い作品だっただけに、劇場に空席の目立ったことが惜しまれます。大きな劇場で演じるには寂しいところもあり、少し小さな劇場の方が雰囲気が良くなるかも知れません。

蛇足>この作品は、マンガ化、TVドラマ化もされています。それぞれ原案小説とは違う味付けが面白いところです。それにしても、この表題は「プリンスホテル」をもじってあるのでしょうね。浅田先生ですから・・。
上記コメントはポン太の主観&独断に基づいています
なお、評価ランクはポン太の五つ星を参照ください
ア ク セ ス
歌劇団うっちゃり
 事務局/Tel:0
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