ミュージカル作品紹介(第308回) | ||||||||||||||||||||
あした天使になあれ[Bキャスト] | ||||||||||||||||||||
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キ ャ ス ト | ||||||||||||||||||||
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ス ト ー リ ー | ||||||||||||||||||||
亜也子は、人一倍に責任感の強いナース。患者を優先するあまり、恋人芳男とのデートも叶わない。振り向いて欲しい芳男は、痔の手術を口実に亜也子の病院へ入院してきた。一人の患者としてナースの仕事を見つめる芳男。その同室患者は、術後肺炎から痴呆気味の三井老人、訳ありで愛人由紀を伴う加川、アル中で入退院常習者の渡辺たちだった。芳男の同僚さえ子が見舞いと称して押し掛け、外部者武田は亜也子にみ・・ギクシャクする二人の関係。 峻厳な性格の医師城山は、名医だが、その上昇志向がナースに嫌われ気味。三井の看護方針について、亜也子らと衝突する。折しも、三井が病院脱走で病状悪化し、新人ナース宮本の診療ミスも追い打ちをかける。自分を追いつめた亜也子は・・。 |
コ メ ン ト | ||
シナリオ | ◎ | 10年前に初演して再演も重ねている劇団の看板作品です。今風にシナリオをアレンジしてあり、違和感は少ないです。キャスト全員に見せ場を与える作りは相変わらずで、ポイントが定まりません。 冒頭の「ナイチンゲール誓詞」は、その後のシナリオには繋がらず蛇足気味でした。 |
キャスト | ☆ | 上海で公演してきたAキャスト(次回参照)とは、別立てです。主演のみでなく、他の配役もかなり複雑に入れ替わっています。各キャストのキャラや得意不得意などを見比べると、本キャストの方が良い構成だと思います。 レッスンが大変だったものか、セリフを噛むキャストが、いつもより大勢ありました。 |
ナンバー | ☆ | 旧作のメドレーなどで歌われていたナンバーがいくつもありました。メロディのバリエーションも多く、作曲家の苦労が忍ばれます。 「かけがえのない生命」「つばさ」が各幕のフィナーレ曲として圧巻です。「エンジェル・ハート」「チームプレイケア」「命の火」などリズミカルなダンスナンバーも優れています。 字余り気味で聞き苦しいナンバーが、数曲ありました。 |
ステージ | ◎ | 舞台後方にバンドがあり、前方ステージとの間に紗幕がありました。ナースセンターのカウンターを除くと、セットらしいものが少なく、4台の医療用ベッドや車いすなどが繰り返し使われました。場面転換に配慮されており、ナンバーと巧く組み合わせて設営・撤去を実現していました。 大人数の女優がナース衣裳で動き回るのは壮観ですが、ちょっと煩いようにも感じます。 |
演 技 力 | ☆ ☆ |
女優ばかりのステージで、少人数の男優も活躍していました。本多は、呆けた所作が面白く、ヒロインをフォローしていました。菊地は独特の芝居が変わらず、存在感のあるキャラも演じていました。奥井の耄け老人役は、表情・振舞いがよく演じられ秀逸でした。竹中は、明るいストーカーを演じ、少し若くなった印象があります。谷本・門澤は、自信なさげな旧作とは違い、良い役者顔をしていました。 女優では、鈴木の気丈で健気なOL役、菊地のキャリア志向の医師役、小穴の見習い看護婦役、征矢の水商売系の愛人役、などがとくに印象に残りました。 加藤の初日は、セリフ冒頭で調子が外れるなどありました。二日目は、声の力みが抜け、頑張り屋らしいナース役の味が出ていました。 |
歌 唱 力 | ◎ | コーラスは申し分なく、とくにフィナーレ曲でのハーモニーが見事でした。「つばさ」で男声パートが非常に弱いのが気になりました。非番のナースたちが歌う「ナースばかりが」は不自然なセリフ回しが多く、ストーリーからも浮いていました。歌唱の問題よりも構成の問題でしょうか。 本多のソロ「おとうさん」は、辿々しいながら感情移入がされていて良かったです。加藤は、見せ場のソロ「幼い頃から」が弱々しく、役に成り切れていない印象を受けました。 |
ダ ン ス | ◎ | 「エンジェル・ハート」は振付が新しくなったようです。フォームが揃うシーンでは、綺麗に映えます。ダンサーの身長がバラバラで凸凹感がありました。「日勤のうた」は、大人数で複雑な動きを見せるダンスであり、面白いです。「女ってやつは」の男三人ラインダンスは、息が合っていて結構笑えます。 「痔・エンド」「ライバル」など、楽しい1シーンはあるものの、通しでは物足りません。 |
総合評価 | ☆ | 昨年はギッシリといた若手俳優の大部分が抜けていました。中堅組のウェートが増し、バランスと纏まりが良くなったようです。明るい表情で若々しく芝居ができる俳優が増えたように思います。「10周年記念誌」と見比べても垢抜けた感じもします。 加藤は、今回で2度目のヒロイン役。そして初めての主役でした(Bキャストだけど)。二日目の舞台で様になってくれたので、一応安心しました。歌と芝居にもっと磨きを掛けて、さらに活躍して欲しいところです。 |
上記コメントはポン太の主観&独断に基づいています なお、評価ランクはポン太の五つ星を参照ください |
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ア ク セ ス | ||
コーラス・シティ 事務局/東京都渋谷区幡ヶ谷2−45−1 Tel: |
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