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ミュージカル作品紹介(第308回)
あした天使になあれ[Bキャスト]
■劇  団 コーラス・シティ
■鑑 賞 日 平成14年10月11日(金) ソワレ
           10月12日(土) マチネ
■劇 場 名 江戸川区総合区民ホール(船堀)
■料  金 全席全日自由�,000円(前売価格)

■脚  本 福山 啓子 ■演  出 木島 恭
■作  曲 金井 信 ■振  付 原 津加沙
■歌唱指導 AKEMI ■装  置 前野 秀雄
■照  明 高野 勝征 ■音  響 長澤 康夫
■舞台監督 小林 潤史
キ ャ ス ト
亜也子    (加藤 由夏) 芳男     (本田謙太郎)
谷口婦長   (斉藤 清美) 山本主任   (石村 麻子)
ヒロミ    (橋本 直子) 節子     (深尾 花南)
恵美     (吉田真由美) 典子     (周田 昌恵)
鈴木     (日暮 彩実) 宮本     (小穴 晃子)
城山医師   (菊地 明美) 板倉研修医  (谷本 愛智)
さえ子    (鈴木 千夏) 武田     (竹中 達二)
三井老人   (奥井 正浩) 三井和雄   (門澤 武伸)
加川     (石村 淳二) 由紀     (征矢 朋子)
渡辺     (菊地  貢)
ほか
ス ト ー リ ー
 亜也子は、人一倍に責任感の強いナース。患者を優先するあまり、恋人芳男とのデートも叶わない。振り向いて欲しい芳男は、痔の手術を口実に亜也子の病院へ入院してきた。一人の患者としてナースの仕事を見つめる芳男。その同室患者は、術後肺炎から痴呆気味の三井老人、訳ありで愛人由紀を伴う加川、アル中で入退院常習者の渡辺たちだった。芳男の同僚さえ子が見舞いと称して押し掛け、外部者武田は亜也子にみ・・ギクシャクする二人の関係。
 峻厳な性格の医師城山は、名医だが、その上昇志向がナースに嫌われ気味。三井の看護方針について、亜也子らと衝突する。折しも、三井が病院脱走で病状悪化し、新人ナース宮本の診療ミスも追い打ちをかける。自分を追いつめた亜也子は・・。
コ メ ン ト
シナリオ 10年前に初演して再演も重ねている劇団の看板作品です。今風にシナリオをアレンジしてあり、違和感は少ないです。キャスト全員に見せ場を与える作りは相変わらずで、ポイントが定まりません。
冒頭の「ナイチンゲール誓詞」は、その後のシナリオには繋がらず蛇足気味でした。
キャスト 上海で公演してきたAキャスト(次回参照)とは、別立てです。主演のみでなく、他の配役もかなり複雑に入れ替わっています。各キャストのキャラや得意不得意などを見比べると、本キャストの方が良い構成だと思います。
レッスンが大変だったものか、セリフを噛むキャストが、いつもより大勢ありました。
ナンバー 旧作のメドレーなどで歌われていたナンバーがいくつもありました。メロディのバリエーションも多く、作曲家の苦労が忍ばれます。
かけがえのない生命」「つばさ」が各幕のフィナーレ曲として圧巻です。「エンジェル・ハート」「チームプレイケア」「命の火」などリズミカルなダンスナンバーも優れています。
字余り気味で聞き苦しいナンバーが、数曲ありました。
ステージ 舞台後方にバンドがあり、前方ステージとの間に紗幕がありました。ナースセンターのカウンターを除くと、セットらしいものが少なく、4台の医療用ベッドや車いすなどが繰り返し使われました。場面転換に配慮されており、ナンバーと巧く組み合わせて設営・撤去を実現していました。
大人数の女優がナース衣裳で動き回るのは壮観ですが、ちょっと煩いようにも感じます。
演 技 力
女優ばかりのステージで、少人数の男優も活躍していました。本多は、呆けた所作が面白く、ヒロインをフォローしていました。菊地は独特の芝居が変わらず、存在感のあるキャラも演じていました。奥井の耄け老人役は、表情・振舞いがよく演じられ秀逸でした。竹中は、明るいストーカーを演じ、少し若くなった印象があります。谷本門澤は、自信なさげな旧作とは違い、良い役者顔をしていました。
女優では、鈴木の気丈で健気なOL役、菊地のキャリア志向の医師役、小穴の見習い看護婦役、征矢の水商売系の愛人役、などがとくに印象に残りました。
加藤の初日は、セリフ冒頭で調子が外れるなどありました。二日目は、声の力みが抜け、頑張り屋らしいナース役の味が出ていました。
歌 唱 力 コーラスは申し分なく、とくにフィナーレ曲でのハーモニーが見事でした。「つばさ」で男声パートが非常に弱いのが気になりました。非番のナースたちが歌う「ナースばかりが」は不自然なセリフ回しが多く、ストーリーからも浮いていました。歌唱の問題よりも構成の問題でしょうか。
本多のソロ「おとうさん」は、辿々しいながら感情移入がされていて良かったです。加藤は、見せ場のソロ「幼い頃から」が弱々しく、役に成り切れていない印象を受けました。
ダ ン ス エンジェル・ハート」は振付が新しくなったようです。フォームが揃うシーンでは、綺麗に映えます。ダンサーの身長がバラバラで凸凹感がありました。「日勤のうた」は、大人数で複雑な動きを見せるダンスであり、面白いです。「女ってやつは」の男三人ラインダンスは、息が合っていて結構笑えます。
痔・エンド」「ライバル」など、楽しい1シーンはあるものの、通しでは物足りません。
総合評価 昨年はギッシリといた若手俳優の大部分が抜けていました。中堅組のウェートが増し、バランスと纏まりが良くなったようです。明るい表情で若々しく芝居ができる俳優が増えたように思います。「10周年記念誌」と見比べても垢抜けた感じもします。

加藤は、今回で2度目のヒロイン役。そして初めての主役でした(Bキャストだけど)。二日目の舞台で様になってくれたので、一応安心しました。歌と芝居にもっと磨きを掛けて、さらに活躍して欲しいところです。
上記コメントはポン太の主観&独断に基づいています
なお、評価ランクはポン太の五つ星を参照ください
ア ク セ ス
コーラス・シティ
 事務局/東京都渋谷区幡ヶ谷2−45−1  Tel:
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