ミュージカル作品紹介(第303回) | ||||||||||||||||||||
ロ マ ン ク エ ス ト | ||||||||||||||||||||
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キ ャ ス ト | ||||||||||||||||||||
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ス ト ー リ ー | ||||||||||||||||||||
サトコは退屈な主婦生活に飽き、パソコンゲームに嵌っている。夫イチロウは冴えないプログラマーで、夫婦らしい生活もしていない。そんな一日、サトコは無料体験のインターネットサイトにアクセスし、何だか変なヴァーチャルロマンの世界に迷い込んだ。機械のくせにグータラなゲームマスター、怪しげな詩を捧げようとする変な詩人、二人で熱血野球の世界を作る一徹&飛雄馬、男装紳士シルエット仮面まで登場する。。。 しかし、サイト内に破壊的なワームが侵入し、参加者たちが次々に冒されていく。ロマンが消滅し、暴力と破壊が出現する。妙に真面目な少年ススムだけが正常を保っていたが、二人がさらに見た世界は・・。 |
コ メ ン ト | ||
シナリオ | ○ | インターネット上の体験ゲームを題材にした新作です。どんな仕組みかよく分かりませんが・・・SF作家らしい着想が面白いです。しかし、中盤からドタバタが絡んでくると、旧作と同様に、脱線しまくりの意味不明な展開が延々続きます。 |
キャスト | ◎ | 定番キャストも年齢を重ねてきたために、演技力や歌唱力は円熟さが感じられます。作・演出家の無理難題にもよく応えているようで、苦労が忍ばれます。 |
ナンバー | ○ | ナンバーリストがありませんでした。ソングナンバーは軽いものが多く、印象が希薄です。 |
ステージ | ○ | 正面に巨大なスクリーンがあり、ラフな段差が設けられていました。旧作と比較してもシンプルなセットで、安手な感じがします。ドタバタ芝居が中心ですので、フリースペースの多い方が良いかも知れませんが。ライトは禍々しい演出に優れていましたが、セット同様にラフな雰囲気でした。 |
演 技 力 | ☆ | 花木は、恬淡な話しぶりながら、面白いキャラクターを作り出していました。自己中心的ながら憎めない芝居が見事です。駒田は加齢を感じますが、独特の重みを持った渋い演技でした。花木との対決など見せ場が欲しかったです。 水木は惚けた役回りで、長セリフを見事にこなしていました。少し照れを浮かべながらも難しい役回りをこなす名優です。石丸・小川・田中など濃い芝居をする俳優と、原田・井上など淡い芝居をする俳優を揃えるところが、この劇団の魅力かも知れません。 |
歌 唱 力 | ○ | 花木は、相変わらず良い声を持っています。聴かせるシーンは少ないですが、低音も絡めた幅のある歌唱でした。榛名は、少し苦しそうに男声パートを謳っていたものの、面白かったです。 |
ダ ン ス | ◎ | シナリオとは無関係に、サイボーグをイメージしたような素晴らしいダンスがありました。ダンサーは井上だったのでしょうか? 機械仕掛けのようなモーションが見事でした。 ホモダンサーやシルエット仮面のダンスもありましたが、ショートなものばかりで物足りませんでした。 |
総合評価 | ◎ | ストーリーがドタバタになってしまうのは、何度見ても残念に思います。しっかりしたストーリーの書けるプロ作家だけに意図的でしょうが、纏まりが失われるのは惜しいです。 その場その場で楽しくとも、作品として最低限の纏まりが欲しいところです。キャストに救われている面がありますので、俳優は大事にして欲しいです。 |
上記コメントはポン太の主観&独断に基づいています なお、評価ランクはポン太の五つ星を参照ください |
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ア ク セ ス | ||
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