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ミュージカル作品紹介(第295回)
サウンド・オブ・ミュージック
■劇  団 ウィーン・オペレッタ劇場
■鑑 賞 日 平成14年7月6日(土) ソワレ
■劇 場 名 東京文化会館・大ホール(上野)
■料  金 全席指定 S席14,000円(前売料金)

■原  作 ミュージカル「The Sound of Music
 原  案:Maria Augusta Trapp「The Trapp Family Singers
 作  曲:Richard Rodgers(リチャード・ロジャース)
 作  詞:Oscar Hammerstein 2nd(オスカー・ハマースタイン2世)
 脚  本:Howerd Lindsay(ハワード・リンゼイ)
     :Russel Crouse(ラッセル・クラウス)
■演  出 ハインツ・ヘルベルグ
■美  術 フリッツ・コトルバ
■衣  裳 ルチア・ケルシュバウマー
■音楽指導 エマニュエル・シュルツ,マリウス・シェベレ
■舞台監督 飯田 貴幸     ■照  明 山川 憲司
■字  幕 岩下 久美子
キ ャ ス ト
    マリア    (メラニー・ホリディ)
    トラップ大佐 (ハインツ・ヘルベルグ)
    マックス   (クルト・リーデラー)
    エルザ    (モニカ・ヘルヴィック)
    修道院長   (シルヴィア・アモルト)
    フランツ   (ロベルト・パウル)
    シュミット  (エリザベート・ロイドル)     ほか多数
ス ト ー リ ー
 ザルツブルグの修道尼見習いのマリアは、トラップ大佐の子供達の家庭教師に派遣された。厳格な父親に育てられた7人の子供達に、マリアは歌う楽しみを教えるのだった。歌にトラウマを持つらしい大佐は、開放的すぎる彼女の教育方針を敬遠したが・・自らも歌う楽しみを思い出す。
 やがて、オーストラリアにもナチスの軍靴が鳴り響き、ドイツ帝国へ併合される危機が訪れる。マリアを母親に迎えたトラップ一家は、強い祖国愛からナチスに従えず、国外脱出を決意する。折しも、国威高揚のための歌唱大会が催され、一家の出場が決まっていた。果たして・・。
コ メ ン ト
シナリオ ミュージカル化が先行し、その後に映画化された、珍しい名作です。楽しく歌う情景のイメージが強いですが、二幕以降で反ナチス思想が主題であることに気づかされます。
原案の小説は、著者マリアの回顧録で実話とのことです。ミュージカル化にあたっては、かなりの潤色がされているそうです。
キャスト 大人達はオペレッタ劇場のベテランということで、安定した演技力を発揮していました。子役達も、素人っぽさは見せず、可愛らしく演じていました。
ナンバー ドレミの歌」「私のお気に入り」「エーデルワイス」など美しいナンバーが並びます。
ステージ 大佐邸、修道院などのセットが登場します。作り物さが目立ちますが、まずまずの雰囲気を出しています。白スクリーンを使った背景の切替などもあり、シンプルでした。衣裳は、チロリアン風の本物らしさがありました。
演 技 力 ホリディの若々しい演技が印象的です。実年齢よりも随分と若い役ですが、自由奔放な家庭教師という味を巧く出しています。ヘルベルグは堅い父親役が板に付いていますが、カーテンコールで子役達を送り出す柔らかい笑顔も印象的です。劇場監督・演出家・助演であり、音楽指揮もこなすというマルチタレントのようです。リーデラーは、終盤に向けて存在感の出る演技をしていました。
歌 唱 力 子供達のコーラスが、綺麗なハーモニーを保っていました。ホリディのリードが巧いこともあります。ヘルベルグも重量感のある良い声で唱います。
ダ ン ス さよなら、グッドナイト」で見せる可愛いダンスが印象に残ります。全編を通して、ダンスは少な目です。
総合評価 当初は英語公演を予定していたそうですが、子役達の都合上からドイツ語による上演に切り換えられたそうです。字幕を追う回数が増えるため、結構厳しい観劇でした。招聘公演とはいえ、チケット代が高すぎます。空席も結構目立ったことが惜しまれます。
上記コメントはポン太の主観&独断に基づいています
なお、評価ランクはポン太の五つ星を参照ください
ア ク セ ス
ウィーン・オペレッタ劇場
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