ミュージカル作品紹介(第285回) |
ASUKAの風/We Love Revue! |
■劇 団 OSK日本歌劇団 ■鑑 賞 日 平成14年6月9日(日) マチネ ■劇 場 名 文京シビックホール(後楽園) ■料 金 全席指定 S席6,200円(前売料金) ■脚本・演出 山田 孝行 ■構成・演出 吉峯 暁子 ■振 付 大谷 盛雄,矢倉 鶴雄,はやみ 甲,藤間 豊宏 ■殺 陣 谷 明憲 ■音 楽 中川 昌,鞍富 眞一 ■声楽指導 眞鍋 みよ子 ■美 術 高橋 秀雄,林 修司 ■照 明 吉冨 廣 ■衣 裳 三浦 将起 ■ヘアメイク 八木 優明 ■音 響 堀江 正 ■舞台監督 上岡 邦彦 ■制 作 多田 邦博,辻 信次 |
キ ャ ス ト |
金剛 (那月 峻) 厩戸皇子 (洋 あおい) 額田部皇女 (千爽 貴世) 蘇我馬子 (大貴 誠) 秦河勝 (桜花 昇) 刀自古郎女 (沙月 梨乃) 明鈴 (若木 志帆) 東漢直駒 (有希 晃) 蘇我蝦夷 (希望なつ紀) 河上郎女 (美森あいか) 滋念 (吉津たかし) ほか |
ス ト ー リ ー |
四天王寺を訪れた旅僧滋念は、寺に祀られる聖徳太子像の謂われを花の精たちに語って聴かせる。 時は、飛鳥時代。権力者である大臣蘇我馬子は、大王家を壟断し倭国の支配者然として振る舞っていた。これを密かに憂える厩戸皇子であったが、表面上は親密な関係を築き、仏法の教えを守り臣民の暮らしを豊かにすべく努力していた。馬子は、謀略により崇峻天皇を殺め、実行犯である部下直駒をも殺してしまう。 群臣は皇子に大王即位を促すが、高句麗から渡来した仏師にして武士である金剛は、自由な地位に留まることを勧めるのだった。 |
コ メ ン ト | ||
シナリオ | ☆ | 限られた時間ながら、上手に飛鳥時代を描いています。聖徳太子誕生へのストーリーを、独自の見解で纏めてありました。なぜ太子が即位せず、推古女帝が即位したのか・・その謎解きに金剛を据えています。 |
キャスト | ☆ | プロ集団ですので、その技能は優れています。宝塚に比べると、トップの存在感が弱いようですが、それが安定感を保ってもいるようです。 |
ナンバー | ◎ | 第一部では、ソロナンバーが多く、デュオが少しありました。第二部では、ダンスナンバー中心でしたが、バリエーションがありました。 |
ステージ | ☆ ☆ |
一幕は、ステージ後方に木製階段と土塀を配し、小道具と背景の置き方でイメージを変える見事な演出でした。障子風の紗引きに精緻な四天王像を描いてあるものの、同じ紗引きでの場面転換は単調な印象でした。衣裳は独特のもので、時代考証を加えつつ今風にアレンジしてありました。 二幕は、電飾で飾り立て、衣裳と合わせた派手な演出が目立ちました。長年の積み重ねが、立派なステージを生み出しています。 |
演 技 力 | ☆ | 役柄の違いはありますが、個性を前面に出すキャストがありません。このため、やや金太郎アメ的な単調さがあります。独特の語り口調、所作に原因があると思います。芝居下手なキャストは無いのですが・・。また殺陣は、勢いに欠け迫力不足でした。 |
歌 唱 力 | ◎ | ナンバーにも理由があるものの、地味な歌唱が並びました。とくに男役の歌唱が迫力を欠きました。 |
ダ ン ス | ☆ | 第二部のダンスは、派手で勢いがありました。とくに「フィナーレA」でのラインダンスは、20名近いダンサーによる圧巻でした。フォームもテンポも申し分なく、圧倒されます。「マ・ベル・パリA」「ノーチェ・デ・タンゴ」もキレのあるダンスでした。 |
総合評価 | ☆ | 噂に聞くOSKの公演を、初めて観ました。宝塚と比べると・・客層が若くないこと、男性客が結構あること、に特徴があるでしょうか。それだけに、御行儀のよい客席でした。レビューの良さを伝える貴重な歌劇団かも知れません。もっと東京でも活躍して欲しいです。 |
上記コメントはポン太の主観&独断に基づいています なお、評価ランクはポン太の五つ星を参照ください |
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ア ク セ ス | ||
OSK日本歌劇団 事務所/大阪府東大阪市高井田元町2−1−13 Tel: |
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