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ミュージカル作品紹介(第272回)
H O N K !
■鑑 賞 日 平成14年3月23日(土) ソワレ
■劇 場 名 青山劇場(表参道)
■料  金 全席指定 S席7,800円(前売料金)

■原  作 ミュージカル「HONK!
 音楽・音楽監督:George Stiles(ジョージ・スタイルス)
 脚本・作詞・演出:Anthony Drewe(アンソニー・ドリュー)
 美  術:Peter Mckintosh(ピーター・マッキントッシュ)
 振  付:Stephen Mear(スティーヴン・メア)
■翻  訳 鈴木 小百合    ■訳  詞 保坂 京子
■照  明 森熊 惇      ■音  響 松山 典弘
■歌唱指導 古賀 義弥     ■舞台監督 田代 一稀
■ヘアメイク 篠田 薫
キ ャ ス ト
アイーダ   (鳳   蘭)   アヒルの子  (美 勇 士)
キャット   (川崎 麻世)  ドレイク/カエル(深沢  敦)
ターキー   (石川  禅)   モリーン   (池田有希子)
デンブリン  (有希 久美)             ほか多数
ス ト ー リ ー
 アイーダドレイクの間にヒナが生まれた。可愛い黄色のヒナに混じって、醜い灰色のアヒルの子が1羽。泳ぎが巧く好奇心旺盛な彼は、兄弟からも水辺の仲間からも疎まれて、母アイーダの情けに縋るばかり。ある日キャットに誘いだされて、あやうく餌に。。。辛くも逃れたものの、母の下へは帰れない。
 雁の一家、家ネコ・家アヒル、カエル、白鳥の家族たちに出会い、少しずつ成長を重ねるアヒルの子。灰色の毛が白く生え替わり・・自分を捜しに出たアイーダに再会する。
コ メ ン ト
シナリオ 童話「みにくいアヒルの子」を現代風にアレンジした作品。本作は、さらに日本人向けにアレンジしてあり、翻訳に無理なくコミカルな芝居に仕上がっています。
筋書きが淡々とオムニバス形式で展開されるため、伏線が生かし切れずに冗長な印象でした。キャットをもう少し巧く使って欲しい気がします。
キャスト 個性的なキャストを集めており、アンサンブルも良い人材を揃えてあります。原作はアヒルの子に黒人を採用し、人種問題をえぐり出したそうですが、本作のアヒルの子は醜くもありません。
ナンバー 誰かが君を愛しているWARTS AND ALL)」が響きよいコーラスで秀逸でした。日本語のソングも問題なく、聞き応えがあります。「雁の暗中模索隊THE WILD GOOSE CHASE)」も勇ましく、面白いナンバーです。
リズミカルで楽しいナンバーが多く、日本語歌詞がメロディを損なわず、半端なカタカナナンバーとなっていません。
ステージ 序盤は川岸に葦原を植えたイメージですが、全体に人間らしさを演出しています。小道具が豊富で面白く、テーブルやソファーなどデフォルメされたセットも目を惹きます。アヒルの子はグレーのジャケット、白鳥はホワイトのダウンジャケットというのも面白いです。
照明の使い方も巧く、何度か唸らされるシーンがありました。
演 技 力 ミュージカルは初だという美勇士は、舞台度胸があり巧いです。は近頃の堂々とした芝居とは違い、心配性の母親を良く演じています。体一杯で濃いキャラクターを演じていた深沢も面白いです。間抜けなネコを演じる川崎は、チョビ髭を付けての三枚目に徹していました。
アンサンブル達も表情が豊かで、色々と楽しませてくれました。いくつもの配役を掛け持ちするものの、一部を除いて個性を薄めてあるためか、あまり違和感を覚えませんでした。
歌 唱 力 誰かが君を愛している」は心地よく耳に残るコーラスで、フィナーレにリプライズされたのも、嬉しかったです。
美勇士は若手有望株なロックシンガーだそうですが、本作では目立った歌唱が少なかったです。ワンシーンだけ伸びと張りのある声がありました。
ダ ン ス あの子」「誰かが君を愛している」の集団ダンスが楽しい仕上がりでした。踊れないキャストは無いものの、足が十分に上がらない、テンポがずれるなどは、チラホラありました。
総合評価 かなり日本風にアレンジしてあり、目立った粗もありません。しかし、ファミリー向けと期待させた割には、子供に難しい印象でした。2000年度オリヴィエ賞の受賞作品であるそうですが、これには差別問題を掘り下げた功績もあったためとか。日本人だけで演じる本作では、訴求力も半減でしょうか。アヒルの子の変身もささやかですし。。。
楽日の前日でしたが、客入りはセンターブロックを中心に半分程度。結構な空席が目立ちました。作品の出来映えからすれば、もう少し入っても良い感じがしました。劇場ロビーで余ったチケットを売り出していたのにも、窮状が忍ばれます。
上記コメントはポン太の主観&独断に基づいています
なお、評価ランクはポン太の五つ星を参照ください
ア ク セ ス

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