ミュージカル作品紹介(第250回) | ||
ジャンヌ・ダルク | ||
■劇 団 ステージ97 ■鑑 賞 日 平成13年9月30日(日) ソワレ ■劇 場 名 シアターサンモール(新宿御苑) ■料 金 全席指定�,300円(前売料金) ■企 画 鈴木 晶子 ■脚本・構成 阿見 宏介 ■演 出 鈴木 久尋 ■音 楽 末村 謙之輔 ■振 付 籏野 恵美,福島 かなで ■音 響 宮崎 誠二 ■照 明 手嶋 栄一 ■舞台監督 勝山 一夫 ■制 作 鈴木 亜繪美 |
||
キ ャ ス ト | ||
ジャンヌ (小林 沙苗) ラ・イール (鈴木ゆかり) シャルル王太子(寺田 綾子) フォールスタッフ(山田 園香) コーション (池上慎一郎) アンジュー夫人(朝比奈順子) ピエール (浅井 秀樹) ジャン (堀江 美栄) ジル・ドゥ・レ(坂下 久弥) ジャック (佐野 茜) ゴークール (竹内 康晴) ほか多数 |
||
ス ト ー リ ー | ||
フランス王国では、イングランド王による領土の侵食が進み、フランス王は空位にあった。敬虔なクリスチャンであった少女ジャンヌは、神の声が命じるままに、シャルル王太子を戴冠させるべく立ち上がった。ささやかな奇跡と溢れる熱意により、宮廷の許可を取り付けた彼女は、神旗を掲げてイングランド軍の拠点を次々に攻略するのだった。 そしてジャンヌに神の声は届かなくなり、奇跡も尽きた。戴冠させた王太子からは、疎まれるようになる。そして彼女を異端者と断ずる大司教コーションの策謀により、ジャンヌはイングランド軍に捕らわれてしまう。英仏の間には、偽りの講和だけがあった。 |
||
コ メ ン ト | ||
シナリオ | ◎ | テンポ良く進み、面白く分かりやすいシナリオでした。戦闘に関わるシーンに時間を割きすぎたためか、ジャンヌという人物を十分には描き切れていない印象でしたが、最後は綺麗に纏めていました。 |
キャスト | ☆ | 全員が10代後半〜20代前半と若く、元気で真摯なキャストでした。兵士役などアンサンブルは冴えませんが、技能の不足を努力で補ってありました。 |
ナンバー | ◎ | シンガーの技量不足もあるかも知れませんが、唱いにくそうなナンバーが多いようでした。ダンスナンバーは、繰り返しが目立ったのでショートな方が良いかも知れません。 |
ステージ | ☆ | 金網の表面に和紙を重ね張りしたという甲冑は、質感がよく見事な出来映えでした。揃えた数も半端でなく、苦労が忍ばれます。王太子など宮廷服も手が掛かっていました。 セットは水彩画調の簡素なものが中心で、リアルさに欠けました。衣裳とのアンバランスが目立ちしました。照明効果は、シンプルながらも計られてあり、セットの不足をカバーしていました。 |
演 技 力 | ☆ | 小林の堂々とした立ち回りが見事です。表情は活き活きとして、迫力のある演技でした。鈴木の騎士ぶりは格好良く、他のキャストを良くリードしていました。坂下は、荒削りな演技がら、良い味を出していました。池上は、必要以上に顔を顰めての熱演でした。 プロダクションの子役達であるようですので、演技力のあるキャストが多くありました。しかし素人演技をするキャストもあり、粗が悪目立ちしました。 |
歌 唱 力 | ◎ | 小林は声質の良さほどに声量がなく、聞き取りにくいところもありました。ソロナンバーも多いだけに、惜しいと思います。 |
ダ ン ス | ◎ | 面白い振付が見られましたが、長いダンスナンバーでは繰り返し動作が多く、インパクトを弱めた印象を受けます。巧いダンサーもありましたが、全体にダンスは重く、冴えませんでした。寺田の小気味良いダンスが、印象に残りました。 |
総合評価 | ☆ | 静岡の劇団による東京公演でした。中身充実の割にチケット代が格安で、とても得をしました。歌唱がグレードアップすれば、さらに良い作品となることでしょう。また、東京公演を行って欲しいと思います。 劇団の主演女優として活躍している小林は、アニメ声優等で活躍しているようですが、女優としての活躍にも期待します。 |
上記コメントはポン太の主観&独断に基づいています なお、評価ランクはポン太の五つ星を参照ください |
||
ア ク セ ス | ||
ステージ97 事務所/静岡県磐田郡豊田町池田1301 Tel:0538-32-8343 |
||