ミュージカル作品紹介(第249回) | ||
イノセント・ムーン | ||
■劇 団 ミュージカルシアター ヒラソル ■鑑 賞 日 平成13年9月16日(日) マチネ ■劇 場 名 かめありリリオホール(亀有) ■料 金 全席自由�,800円(前売料金) ■作・演出 空 矢庵 ■音 楽 水野 修孝 ■総 監 督 金井 誠 ■振 付 飛鳥 アキ,村田 千穂 ■合唱指導 大原 一姫 ■音楽指導 庄子 和佳子,吉田 桂子 ■舞台監督 浦壁 さち恵 ■照 明 新藤 浩 ■音 響 斎藤 亮一 ■衣 裳 新村 沢美,加藤 雅代他 |
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キ ャ ス ト | ||
ルナ (新村 沢美) 唯 (中野 浩美) 俊 (中谷 広貴) 剛 (細谷すぐる) おばば (林 英子) アスカ (鴇田 菜緒) 村長 (藤枝 坦) 平沢 (黒沢 貴子) ゴン (木川 翔) 部長 (村田 千穂) 真壁 (土田 早苗) ほか多数 |
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ス ト ー リ ー | ||
ツッパリで名を売るロック歌手唯は、マスコミの不躾な取材に嫌気を指し、東北の小村へ逃げてきた。村長の方針で村にはTVがなく、昔ながらの純朴な村人が暮らしていた。そして唯は、自分を月の王女だと名乗る不思議な少女ルナに出会う。村人は半信半疑でルナの存在を受け入れているが、子供達は疎外していた。 素直にルナに接する唯を、リポーター俊とカメラマン剛が追いかけてきた。唯のファンだが視聴率稼ぎに熱中する俊、純朴な村民に触れて改心する剛、村おこしを狙う代議士秘書の平沢。ついに村人たちを巻き込んで・・。 |
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コ メ ン ト | ||
シナリオ | ○ | 会話に工夫がありますが、シナリオは先の読める展開でした。登場人物が多いことが理由でしょうが、伏線を作りすぎて主題が霞んでいました。リメーク再演にしては、粗が目立つ印象を受けました。 |
キャスト | ◎ | 村人は合唱団メンバーらしく、素人演技が過ぎました。キーマンが見あたらず、全体的に纏まりを欠くキャスティングでした。個人個人は熱意を持っているようですので、惜しいです。 |
ナンバー | ○ | ルナのソングナンバーはまずまずですが、全体として冴えないナンバーが多くありました。フィナーレに向けてのコーラスが潰されたのは、とても残念です。 |
ステージ | ◎ | 大道具はほとんどなく、小道具も最小限でした。紗幕を組み合わせた演出や、照明効果の工夫もありましたが、いささか単調であったと思います。1回ずつの暗転時間が長いのが、問題だと思います。 フィナーレで音響がガンガンに入ったために、せっかくのコーラスが消えていました。ラストを盛り上げたいのは分かりますが、音が割れるほどにスピーカーの音量を上げると、床マイクで声が拾えません。 |
演 技 力 | ◎ | 新村の無表情な少女には、凄みがありました。中野は序盤での存在感が持続せず、中盤以降は地味にすぎました。林は存在感のある老け役で、面白い演技です。鴇田は独特の所作が面白く、珍しいキャラです。細谷は台詞を何度かミスしましたが、メリハリの利く演技をしていました。中谷は力みすぎたシーンが多く、違和感を感じます。 村人達は素人芝居で、台詞を付けない方が良かったと思います。 |
歌 唱 力 | ○ | 新村はもっと声量があると違ってきますが、細い声ながら綺麗でした。中野のM2は良いと感じましたが、あとが続きませんでした。細谷は良い唱いをしています。中谷と入れ替わった方が良かったかも知れません。 |
ダ ン ス | ○ | 振りが難しいのかも知れませんが、集団ダンスで揃わないところが見苦しく、ショートシーンにするべきでしょう。 |
総合評価 | ◎ | 芝居やダンスがダラダラ続くシーンが多く、ストレスを感じる作品でした。どのキャストも真剣であるのが伝わってきますが、その技量によって立ち位置やシーンを選別して欲しい印象です。ルナと唯の繋がり、俊と剛の葛藤を巧く表現できれば、他のシーンを削っても中身のある作品となるのではないでしょうか。 |
上記コメントはポン太の主観&独断に基づいています なお、評価ランクはポン太の五つ星を参照ください |
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ア ク セ ス | ||
ミュージカルシアター ヒラソル | ||