前回へ  ホームへ  次回へ
ミュージカル作品紹介(第245回)
Margot. The Musical
■劇  団 ActressTheater
■鑑 賞 日 平成13年9月1日(土) ソワレ
■劇 場 名 青山円形劇場(表参道)
■料  金 全席自由�,000円(前売料金)

■脚本・演出・振付 藤井 笑璃  ■音楽監督 和泉 恵美
■振  付 明羽 美姫,山田 亜咲,嶋田 敬子
■美  術 黒川 深雪      ■衣  裳 橋本 真由美
■照  明 三田 弘明      ■音  響 石井 健太郎
■舞台監督 高橋 淳一      ■制  作 北里 美織子
キ ャ ス ト
マルゴ    (黒川 深雪)   アンリ    (鈴木 香奈)
カトリーヌ  (鈴木 裕子)   シャルル   (平野映未子)
アンジュー  (西田 香織)   アランソン  (高野 敦子)
ギーズ    (山口沙耶香)   ラモル    (栗原恵利子)
アルマニャック(八森 久美)   コリニー   (市川 恵子)
                           ほか多数
ス ト ー リ ー
 ヴァロア朝末期。母后カトリーヌは、プロテスタントとの融和を図るため、娘マルゴとナヴァール王アンリの婚礼を実現した。ところがマルゴは、兄王シャルルらと関係を持つ恋多き女性。田舎者アンリは相手にされず、王や重臣と対立していたが、ともかく対等の同盟を結んだ。ところがカトリーヌ主導の陰謀で、プロテスタントは大虐殺を受け、アンリも改宗を強いられた。次期王位を巡り暗躍する重臣達・・図らずも王の信認を受けたが、心は故国ナヴァールにあった。
コ メ ン ト
シナリオ 初のオリジナル脚本作品です。歴史背景をよく吟味(プログラムに詳細な解説がありました)し、ブルボン朝初代のアンリ(4世)を描いた良い作品です。限られた時間にしては冗長なシーンを含み、駆け足気味の展開が残念です。
キャスト 演技力は、抜群です。歌唱が弱く、ダンスが映えません。
ナンバー シンガーの力弱さが原因と思いますが、あまり印象に残るナンバーはありません。科白を変えながら唱うデュオは、聞き苦しさが目立ちました。アクセントとして用いるべきで、通しで使うのは苦しいです。
ステージ 正面に扉があり、円形劇場の登退場に活用してありました。客席通路も頻繁に使ってありました。調度品と衣裳には拘りがあり、時代らしさを出していました(ラモルの衣裳は、ファスナーがありデザインも今風で不自然でした)。
演 技 力
小劇場系としては、演技の幅があり真剣みの伝わる良い演技でした。とくに表情の造りが巧く、声も張りがあって素晴らしいです。鈴木(裕)の母后は老け役ながら気品があり、平野の国王も印象強いです。黒川の真摯な挙措も良く、その他のメンバーも手抜きがなく、見応えがありました。
歌 唱 力 全体に男声が弱く、女声も並みです。演技力に比べると、歌唱面の不足が目立ちます。マイクを上手に使えば、もう少し力不足を補えるはずだと思います。
ダ ン ス 独特の振付で、イメージの訴求力は弱いです。コロス達の必然性が薄く、せっかくの集団ダンスも弱々しい印象です。もう少し激しさや勢いを表現した方が、作品にマッチすると思います。
総合評価 年1回ペースの公演ですが、毎回劇場が大きくなっていることは良いことです。ただ全て女性で演じるというスタイルのままでは、遠からず年齢的に活動が難しくなるだろうと思います。
キャストの新陳代謝が維持できるかどうか、男役に適した人材を得続けることができるかどうか、気になります。男声パートが弱いこともありますので、男優を客演で迎えるなどの工夫があっても良いのではないでしょうか。
上記コメントはポン太の主観&独断に基づいています
なお、評価ランクはポン太の五つ星を参照ください
ア ク セ ス
ActressTheater
 事務所/東京都昭島市つつじが丘3−2−4−1104   Tel:0
前回へ  ホームへ  次回へ