ミュージカル作品紹介(第227回) | ||
バスにのらないで! | ||
■劇 団 ザ・ライフ・カムパニイ ■鑑 賞 日 平成13年5月23日(水) ソワレ ■劇 場 名 六行会ホール(新馬場) ■料 金 全席自由 S席�,000円(前売料金) ■脚本・作詞・演出・音楽構成 蕪木 陽青生 ■音 楽 田尻 光隆 ■振 付 石川 久美子 ■衣 裳 三輪 利江 ■照 明 市ヶ谷 昌典 ■音 響 渋沢 栄三 |
||
キ ャ ス ト | ||
ローザ (たにむら玲子) キング牧師(おおしたよし勝) ルイーズ (みやした陽子) ヒップ夫人 (菊地 彩) ジム (石川久美子) ほか多数 |
||
ス ト ー リ ー | ||
アラバマ州モントゴメリーでは、白人による黒人差別が激しかった。ローザは、その差別を憎み、バスに乗車中に白人に座席を譲らなかったために逮捕された。彼女は全国黒人向上協会で活動しており、事件をきっかけに黒人によるバスボイコット運動を呼びかけた。キング牧師の協力もあり、半信半疑で参加する黒人達は、やがて自我に目覚めるようになった。危機感を持った白人は、ボイコットが違法であるとして訴訟を提起したのだが・・。 | ||
コ メ ン ト | ||
シナリオ | ◎ | 闘う女性をテーマにした、やや手慣れた作品でした。ローザの存在を強調しすぎたものか、変わった人物としての面が目立ちました。ジムが若者に絡まれるプロットや、ヒップ夫人が転向するシーンは、いささか唐突で尻切れた印象を受けました。シナリオとしての一貫性には、少し難を感じました。 |
キャスト | ◎ | 相変わらず多くのキャストをステージに上げていますが、今回はメインとサブが限定的で、アンサンブルの性格付けは不十分でした。もう少し少ないキャストの方がすっきりするかも知れません。 |
ナンバー | ☆ | 音楽担当が違うためか、コーラス曲で良いモノが増えました。「ウィー・アー・ノット・アローン」「ここはアメリカ、自由の国よ」「何かが変わる」が良かったです。 |
ステージ | ◎ | テーブルや椅子が運び込まれたりしますが、セットは少ないです。舞台がすっきりするのは良いですが、逆に人間が溢れているのが目立ちました。焦げ茶肌・赤い唇など、黒人らしいメークが映えていました。 |
演 技 力 | ◎ | たにむらは上手いですが、手慣れた印象が強くなっています。どの主役を演じても、似たカラーに仕上がっています。石川は、元気の良い黒人少年の雰囲気が出ていました。おおしたは、キング牧師を作りすぎていて、優しい人柄が表現されなかったのが残念です。 |
歌 唱 力 | ◎ | コーラスは活気があり、良い雰囲気でした。従来の声楽コテコテでなくなったので、聞き心地が改善されています。菊地の「いつから大人に」は、さらにソウルフルであれば素晴らしいと思います。 |
ダ ン ス | ◎ | ダイナミックなダンスが多く、大きな動きが綺麗です。石川のダンスは、洗練された印象で、安定感がありました。 |
総合評価 | ◎ | 周恩来シリーズに比べると、小作品である印象が強いです。実際は、もっと激しかったと思われる白人の憎悪や黒人の反発がソフトなタッチであるのが、惜しまれます。「怒り」というダンスナンバーがありましたが、これだけで済まされるのは残念です。 |
上記コメントはポン太の主観&独断に基づいています なお、評価ランクはポン太の五つ星を参照ください |
||
ア ク セ ス | ||
ザ・ライフ・カムパニイ 事務所/横浜市港北区日吉1−25−8 Tel:0 |
||