ミュージカル作品紹介(第213回) | ||
み す ゞ | ||
■劇 団 みすゞ公演実行委員会 ■鑑 賞 日 平成13年3月3日(土) マチネ ■劇 場 名 ヤマハエレクトーンシティ渋谷(渋谷) ■料 金 全席自由�,000円(前売料金) ■原 案 「童謡詩人・金子みすゞの生涯」矢崎節夫著 ■脚本・作曲・演出・音楽監督・指揮 古屋 国忠 ■照 明 佐方 旬 ■音楽監督 小熊 達弥 ■舞台監督 高橋 豊 ■映像・効果 伊橋 肇 |
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キ ャ ス ト | ||
みすゞ (加来 陽子) 賢次 (八木澤 賢) 大山 (秦 可紀) ヒデ (蒔村三枝子) 史恵 (水川 怜子) |
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ス ト ー リ ー | ||
漁村仙崎に生まれた金子テルは、母ヒデの再婚先である下関の書店に勤めることになった。書店の跡取り賢次の勧めに従って応募した童謡が、主要雑誌で入選し、ペンネーム金子みすゞを一躍有名にした。やがて賢次は、テルを深く愛するようになったが、二人は実の姉弟であった。 テルは店員大山と結婚させられたが、彼は噂通りのヤクザ者。性病をテルに移した挙げ句に、童謡作りを妨害し、店を飛び出してしまう。一人娘史恵は生まれたものの、離婚の条件に娘を貰うと言い出す始末。身も心もボロボロのテルは・・。 |
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コ メ ン ト | ||
シナリオ | ○ | 開幕早々に謎のインタビュー映像、怪しげなコーラス、と異色の演出でした。童謡作家の生涯を綴るための短い時間にしては、冗長なシーンも多々あり、かなり惜しいです。暗いエピソードを絞り、幸福だった時代をもっと表現しても良かったのでは無いでしょうか? |
キャスト | ◎ | 4人芝居のため、いずれも演技派です。 |
ナンバー | ○ | あまり印象的なものはありませんでした。童謡作家の主人公としては、詩的表現の溢れるナンバーが欲しいところです。 |
ステージ | ◎ | 正面後方に投影スクリーンがあり、ビデオ映像などが映されていました。段差を付けたシンプルなステージで、ほかにテーブルが数個使われている程度でした。 |
演 技 力 | ☆ | 加来の真摯な演技は素晴らしいですが、やや演技過剰なシーンも散見されました。秦の不貞不貞しい立ち回りが上手いです。表情の変化なども良いです。蒔村は落ち着いた安定感のある演技でした。 |
歌 唱 力 | ○ | 加来はよく唱っていましたが、不必要な電気音響処理のため、良さが減殺されていました。とても惜しいです。コーラスも、音響処理が利きすぎて聞きづらいモノでした。 |
ダ ン ス | − | ダンスはありませんでした。ミュージカルと称するのは、いかがなものでしょう。 |
総合評価 | ○ | シーンを整理して、ストレートプレイに徹すると良い作品になると思います。童謡作家の伝記を作るのであれば、主人公の作品をもっと押し出し、彼女の感性を育んだ仙崎時代をメインに描くべきではないでしょうか。自殺をしてしまったにせよ、暗い人生を強調するばかりでは、スポットを当てる意義が失われると思います。 |
上記コメントはポン太の主観&独断に基づいています なお、評価ランクはポン太の五つ星を参照ください |
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ア ク セ ス | ||
みすゞ公演実行委員会 | ||