ミュージカル作品紹介(第177回) |
ママ・ラヴズ・マンボ |
■劇 団 アトリエ・ダンカン/ミュージカル座 ■鑑 賞 日 平成12年8月19日(土) ソワレ ■劇 場 名 パルコ劇場(渋谷) ■料 金 全席指定 S席8,000円(前売料金) ■脚本・作詞・演出・振付 ハマナカトオル ■作曲・編曲・音楽監督 山口 e也 ■振 付 小川 こういち ■美 術 松野 潤 ■衣 裳 宮本 宣子 ■照 明 高見 和義 ■音 響 深田 将文 ■舞台監督 小谷 武 ■ヘアメイク 藤沢 久美 ■制 作 神戸 丈志,村上 由有子,鈴木 奈緒子 ■監 修 池田 道彦,稲垣 しず枝 |
キ ャ ス ト |
洋子 (黒木 瞳) 純 (森山 未來) 京山 (岡 幸二郎) ほか多数 |
ス ト ー リ ー |
売れっ子ニュースキャスターの洋子。6年前に最愛の夫を亡くしたが、中学三年生の息子純に父親のイメージをダブらせて、頑張っている。しかし、洋子の番組に遅刻をしてきた有名建築家京山にプロポーズされてから、洋子はメロメロに。純を説得して結婚をと考えるのだが、難しい年頃の息子は素直でない。 母親を独占したい純は、マスコミや近所のファンを動員して妨害工作を・・。 |
コ メ ン ト | ||
シナリオ | ○ | スマートなコメディに少しシリアスさを追加した、素直なストーリーです。ニュースネタや芸能人ネタは、ちょっとばかり行き過ぎの印象もありました。アンサンブルは居ますが、三人キャストというのも難しいですね。 |
キャスト | ☆ | 宝塚出身で女優としての声価も高い黒木、ミュージカル界のお茶目な二枚目俳優の岡、高校1年生だがダンスと舞台度胸で定評のある森山。年齢差とキャリア差のある三人が、面白い味を出しています。 |
ナンバー | ◎ | テーマ「ママ・ラヴズ・マンボ」は、思ったほどに派手さがありません。全体的に歌詞は面白くメロディも綺麗です。しかし、山口氏の作曲は、そろそろ聞き飽きてきた感じがします。もう少し新味が欲しいところです。 |
ステージ | ◎ | 床はダンスに適した板張りで、バックに照明の具合で発色が変わるカラープレートが5枚あっただけのシンプルなものです。母子の自宅セットだけが細かすぎる作り込みで、少しバランスが悪い感じです。 |
演 技 力 | ☆ | 黒木は40歳と思えないほど若々しく、歩き方一つみても、衰えが感じられません。岡は、だんだん二枚目より三枚目が似合い始めている雰囲気があります。しかし安定感のある演技力が素晴らしいです。森山は、舞台度胸があり表情豊かで、面白い演技をします。 |
歌 唱 力 | ◎ | 黒木は高音に迫力があり、ミュージカルを離れてからも、声のメンテナンスを続けていたようです。岡もいつもの良い声でした。 |
ダ ン ス | ☆ | 森山は、大胆で弾みのあるダンスです。ターンもジャンプもよく、動作が大きくキレがあります。これから一層磨きが掛かってくることに期待します。岡も美しいダンスですが、森山と並ぶと若さが・・。黒木も綺麗なステップで踊っていますが、動きは小さめでした。 |
総合評価 | ◎ | 黒木のデビュー20周年記念の作品であるそうです。長くプレイや映画に専念してきた彼女が、記念作品にコメディ・ミュージカルを選んだのは、今後の活動を見越してなのでしょうか。ステージで観たのは初めてですが、非常に興味深い女優です。森山はダンスが☆、演技が◎、歌唱が○。ダンスだけで伸びてくれても楽しみですが、できれば総合力でミュージカルに残って欲しいです。 シナリオ的にはマンボの必然性がよく読めず、少しインパクトに欠けていました。その割にチケットが少し高すぎた感じですね。また、ストーリー中にダンスショー2本というのは、斬新でも、ちょっと変です。 |
上記コメントはポン太の主観&独断に基づいています なお、評価ランクはポン太の五つ星を参照ください |
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ア ク セ ス | ||
アトリエ・ダンカン | ||