ミュージカル作品紹介(第175回) |
ミュージカル・はだしのゲン |
■劇 団 木山事務所 ■鑑 賞 日 平成12年8月14日(月) ソワレ ■劇 場 名 俳優座劇場(六本木) ■料 金 全席指定�,500円(前売料金) ■原 案 中沢 啓治 ■脚本・作詞・演出 木島 恭 ■作 曲 林 はじめ ■美 術 石井 みつる ■ミ ー ム 西森 守 ■照 明 森脇 清治 ■音 響 小山田 昭 ■衣 裳 新井 喜一 ■歌唱指導 山下 美音子 ■舞台監督 香取 克英 ■制 作 木山 潔 |
キ ャ ス ト |
元 (田中 実幸) 大吉 (大宜見輝彦) 君江 (田中 雅子) 英子/夏江 (広瀬 彩) 新次 (西村 舞) 隆太 (島川 志乃) 森山/誠二 (林 次樹) 浜村/朴 (長谷川敦央) 案内役 (前田 昌明) ほか |
ス ト ー リ ー |
終戦末期6歳になった元は、貧しいながらも楽しく暮らしていた。父・大吉は戦争に反対し朝鮮中国を弁護したため、近所の住民から迫害を受けていた。しかし父は、何度踏まれても元気に伸びる青麦のように育てと諭すのだった。 そして運命の8月6日、広島市上空に投下された原爆によって、元は父・姉・弟を失ってしまう。一人助かった母・君江は、早産で赤子を産み落としてしまった。市内は被爆した人々で溢れ、何人もの死に目に巡り会う、元。戦争とは何か、原爆とは何か、生きるとは何か、を考えさせられる作品。 |
コ メ ン ト | ||
シナリオ | ◎ | 原案の中沢氏の実体験をベースにしたコミックのミュージカル化作品です。ちょっと美化されているような気がしないでもありませんが、原爆の悲惨さを強く訴えかけるシナリオです。 |
キャスト | ☆ | 当初は子役を登用したもののインパクトが弱かったそうで、子役は全て女性キャストに置き換わっています。演技派が多く、ミームにも優れています。 |
ナンバー | ◎ | 少し古風なメロディが多いです。歌詞的に訴えかける部分は強いのですが、曲としての美しさはあまり感じません。ミームに合わせている部分が非常に面白いです。 |
ステージ | ☆ | 舞台後方に三段のステップがあり、中央にほぼ正方形の傾斜した平台が置かれています。小道具も使われますが、超シンプルです。ミームの衣裳は上下とも黒に統一されて、質素という表現が似合うかも知れません。 |
演 技 力 | ☆ | 田中・島川は元気な少年を演じていました。巧いとは思いますが、男の子らしさよりも女性らしさが前面に出てきており、やや残念です。林の演じる消防士・誠二は、いずれもインパクトがありました。大宜見の癖の強い親父役は、味がありました。前田の淡々とした語り口が良かったです。 |
歌 唱 力 | ◎ | コーラスは綺麗です。全体的に声を抑制気味で、インパクトには欠けています。 |
ダ ン ス | ◎ | ミーム(マイム)はとても綺麗でした。イメージを強く訴えかけてくる見事なものが多かったです。麦や鯉を表現したものが、中でも秀逸です。 |
総合評価 | ☆ | ストレートプレイでも十分なインパクトが与えられる作品だと思いますが、これにナンバーとミームを交えて強調されている印象です。ニューヨーク公演でも高い評価を受けたとのことであり、その完成度は高いです。 |
上記コメントはポン太の主観&独断に基づいています なお、評価ランクはポン太の五つ星を参照ください |
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ア ク セ ス | ||
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