ミュージカル作品紹介(第174回) |
星の王子さま'95 〜 トリビュート版 〜 |
■劇 団 音楽座ミュージカル ■鑑 賞 日 平成12年8月5日(土) ソワレ ■劇 場 名 新国立劇場・中劇場(初台) ■料 金 全席指定 S席10,000円(前売料金) ■原 作 音楽座ミュージカル「星の王子さま'95」 原 案:アントワーヌ・ド・サン=テグジュベリ 脚本・演出:ワームホールプロジェクト 音 楽:高田 浩,金子 浩介 振 付:鎌田 真由美,大島 早紀子 美術・衣裳:朝倉 摂 照 明:室伏 生大 ■音楽監督・歌唱指導 町田 育弥 ■音 響 松木 哲志 ■舞台監督 二瓶 剛雄 ■制 作 新田 浩子,白石 久美,高松 輝久,上野 佳子 ■監 修 堀 威夫,児玉 守弘,森本 仁郎,金子 美弥子 |
キ ャ ス ト |
王子さま (茂森あゆみ) 飛行士 (市村 正親) キツネ (戸井 勝海) ヘビ (白河 直子) 花 (加来 陽子) ほか多数 |
ス ト ー リ ー |
飛行士は、操縦する飛行機の故障で砂漠に降り立った。彼は「羊の絵を描いて」と話しかけてきた、不思議な王子さまに出会った。初めは胡散臭く見ていたのだが、いつの間にか王子さまの話に引き込まれていく。王子さまは、故郷の星で美しい花に邪険にされたため、遠く離れた地球までやってきたのだという。地球までの道のりで多くの人々と出会い、地球ではヘビやキツネ、そして飛行士に出会った。 やがて王子さまは、故郷の星へと旅立つのだと宣言する・・。 |
コ メ ン ト | ||
シナリオ | ◎ | 女性の人気が非常に高い、原作童話をミュージカル化した作品です。会話に間が多い割に、慌ただしい展開もあり、少しばかり疲れます。王子さまと飛行士の演技力に依存する面が強いシナリオであると感じます。 |
キャスト | ◎ | 主要なキャストは上記の5人ばかりです。たしかに演技派ばかりであります。しかしチケット代が少し高すぎる感があるので、ワンランクダウンです。 |
ナンバー | ◎ | 42曲ものナンバーがありますが、いずれも非常に短いです。その多くは含蓄も少なく、物足りません。「星の旅」「輝く星」「星をながめて」が気に入りました。 |
ステージ | ◎ | 飛行機・井戸など変にリアルなセットもありますが、概ねシンプルです。床が仰角15度ほどに傾斜しており、ネット状のシートで砂漠を表現していました。同じ演出が繰り返されるのが、少し惜しいです。衣裳も概ねシンプルで、小道具は多めの印象です。 |
演 技 力 | ☆ | 市村は、本当に名優です。今回はシリアスな立ち回りが目立ちましたが、上手に茂森をリードしていました。茂森は「だんご3兄弟」で紅白にまで出た「おかあさんといっしょ」の17代目おねえさん。舞台度胸があり、少年の仕草もよく研究してありました。目がキラキラ輝いたり、ドテドテ走り回ったり、床に寝転がったり、無邪気にはしゃいだり、と見事です。戸井の演技も、輝いていました。 |
歌 唱 力 | ☆ | 茂森は力強く張りのある声でした。低音は少し苦手気味でしたが、高音が惚れ惚れする美しさでした。加来の高いソプラノも良かったです。 |
ダ ン ス | ◎ | ダンスは主にアンサンブルに依存していました。バオバブや渡り鳥などの群舞は美しいです。白河の怪しいヘビダンスも見事です。うねうねと腕や腰が動き、軟体動物らしい不気味さがよく出ています。 |
総合評価 | ☆ | シナリオの難解さはありますが、全体的に纏まりが良い作品でした。さすがは音楽座の看板作品ですね。しかし、チケット代が若干高めであることは不満です。 今年はサン=テグジュベリの生誕100年です。そういえば、謎の失踪と言われたサン=テグジュベリの飛行機が発見されたとかどうだとか。機体故障により海中に没した可能性が高いとの報道でしたが・・。 |
上記コメントはポン太の主観&独断に基づいています なお、評価ランクはポン太の五つ星を参照ください |
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ア ク セ ス | ||
音楽座ミュージカル 事務局/東京都町田市原町田6−15−2ヒューマンデザイン内 Tel: |
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