ミュージカル作品紹介(第170回) |
らんなあ 〜 愛、上を! 〜 |
■劇 団 春風堂 ■鑑 賞 日 平成12年8月3日(木) ソワレ ■劇 場 名 東京芸術劇場・小ホール1(池袋) ■料 金 全席指定�,500円(出演者割引料金) ■作・演出 藤森 一朗 ■照 明 宇野 和義 ■音 響 高橋 清彦 ■衣 裳 近藤 理恵子 ■音 楽 山本 ヒロアキ,小山 けいと,山本 理恵子 ■制 作 芦原 由喜 |
キ ャ ス ト |
冷静院 (大橋由紀子) あれよし (馬場 隆昭) これよし (赤垣 正樹) それよし (夏井 貴浩) 竜姫 (小山けいと) 正子 (中山久美子) 抱 (西 音羽) 彩 (吉井 有子) 破元 (渡辺 勝巳) 出文 (竹 匠) 笑乃助 (松下 卓也) サリー (LULLA) ダメ丸 (宇尾 将亜) アッコ (田中小百合) ほか多数 |
ス ト ー リ ー |
太閤秀吉の命令で朝鮮に渡った島田一族。7年間も戦った末に厳しい撤退戦を強いられてしまった。当主あれよしは、母冷静院から無能・不要のレッテルを貼られるも、部下の破元や出文らに励まされている。そこへ関ヶ原の戦いが勃発。母の命令でわずかの兵を率いて戦場へ向かおうとするあれよしに、弟これよし・それよし・そして朝鮮で共に戦った部下達も従ってきた・・・。戦では不戦を貫き最後に家康本陣に突撃を敢行する彼等。目指すは女達の待つ故郷! |
コ メ ン ト | ||
シナリオ | ☆ | 一幕はコミカルに、二幕はシリアスに、色濃い自己主張があって含蓄深い作品でした。全体を通して、観客へのサービス精神が旺盛で、愉しめました。島津一族のようで違っている背景設定も面白いです。 |
キャスト | ☆ | 男優はもれなく個性的で演技派です。目に力がありますし、よく役柄に成りきっているのが分かります。アンサンブルの女性達は、ちょっと霞みがちでしたが・・・。演出家のキャスティングが巧く、唸らせられます。 |
ナンバー | ◎ | あまり多くありませんでしたし、印象に残るものは少なかったです。男達の「エイトートー」のナンバー、女達の「帰ってきて」のナンバーが印象的ではあります。ソロは印象が希薄でした。 |
ステージ | ☆ ☆ |
後方に格子状の屏風が5枚使われ、登退場を演出していました。実にシンプルです。武士の鎧が丁寧に作られてありましたし、武具などもマメに作ってあります。馬はコミカルで面白いものでした。女達の衣裳もよく作られていました。考証もよくされているようです。 |
演 技 力 | ☆ ☆ |
前作と比較すると誰もが性格の違う配役を、良くこなしていることが分かります。それだけ演技派が揃っているということでしょう。男優では、馬場・赤垣・宇尾が優れており、松丸や松下も良い味を出しています。女優では、大橋・西・小山でしょうか。 |
歌 唱 力 | ○ | LULLAのソロは裏声で混じって聞きづらく、西もパッとしませんでした。あまり歌唱にはウェートが置かれていないのでしょう。 |
ダ ン ス | ◎ | 銃と槍を振り回してのダンスが迫力があり、比較的揃っていました。後は思い思いに派手なアクションを見せるラジオ体操なども笑えました。ダンスもあまり美しさに重点が置かれていないようです。 |
総合評価 | ☆ | 値段の割に、非常に愉しめる作品でした。コメディに徹しきらないところが冴え、前半でのベタギャグや馬たちの不条理ネタも面白いです。表情や仕草もよく計算されているようで、作・演出家のワザが感じられます。 残念であったことは、今回のタイトルでしょうか。あまり「らんなあ」らしさが無く、もう少し工夫をしていただければ作品の魅力もあったのではないでしょうか。しかし、席はかなり埋まっていました。 |
上記コメントはポン太の主観&独断に基づいています なお、評価ランクはポン太の五つ星を参照ください 本公演は、7枚のチケットをプレゼントしました |
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ア ク セ ス | ||
春風堂 事務局/東京都中野区本町2-47-3-302 Tel:0 |
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