ミュージカル作品紹介(第145回) | ||
夢 つ づ り | ||
■劇 団 劇団アルミ館 ■鑑 賞 日 平成12年3月11日(土) マチネ ■劇 場 名 アートスペースPLOT(阿佐ヶ谷) ■料 金 全席自由�,000円(前売料金) ■演出・振付 宮木 茂 ■脚本・作曲・衣裳 加来 陽子 ■編 曲 武井 洋一郎 ■舞台監督 笹渡 勝正 ■照 明 遠藤 尚子 ■音 響 石塚 貴久 ■大 道 具 HIRO ■小 道 具 山内 直子 |
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キ ャ ス ト | ||
加来 陽子,山内 直子,橋本 亜希,武井 洋一郎,黒瀬 勇人, 藤枝 敬晶 |
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ス ト ー リ ー | ||
夢を素材にしたオムニバス形式の三題。 【第一話:沈める森】森に迷い込んだ面識のない男女が、それぞれ夜ごと夢に現れた森と洞窟と湖を目の当たりにし、夢の登場人物に成りきって振り回される。 【第二話:ボイジャー】恋人を亡くしてビルの屋上から投身を図った女と、それを止めてしまった自殺志願の男が、満天の星空を見上げつつ互いの夢を語る。 【第三話:バス停】停留所でバスを待つ男のとなりに、編み物を始めるうさぎが登場し、いつしか男も非現実的な世界を受け入れることになるメルヘン(?)。 |
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コ メ ン ト | ||
シナリオ | ◎ | いずれも30分程度のショートで見せる二人芝居です。意表をつかれる展開では面白いプロットですが、題材もコンセプトもバラバラです。第三話は会話が練ってあり、楽しい仕上がりでした。 |
キャスト | ◎ | 男優は少し引いてしまう感じですが、演技力は高い水準にあると思います。ダンスは全体に物足りませんでした。 |
ナンバー | ○ | お約束で入れている印象で、女性ソロ・男性ソロ・デュオが各話ごとにありました。「宇宙へ 〜命〜」の出来が良かったと思いますが、あとは「スケッチ」ぐらいでしょうか。 |
ステージ | ◎ | 3つの箱ブロックがあるだけの大雑把な大道具でした。舞台装置に見立てさせるには、まだまだ工夫が必要だと思います。スモックと付け耳&プチ人参など面白い小道具がありました。狭い劇場なのに音響ガンガンで、少し耳が痛くなりました。 |
演 技 力 | ☆ | 加来が本当に泣いてみせるところは、見事です。気持ちを高揚させて涙が流せるまでには、かなり修練が必要なのでしょうね。狂ったように喚いてみせるシーンにも、迫力を感じました。山内は視線で観客を圧倒させる凄みを見せ、一方でうさぎの惚けた演技もこなすなど、名演でした。 男優は三人とも違う味わいがありましたが、女優ほどには迫力が出ていませんでした。 |
歌 唱 力 | ◎ | 加来は透き通るような歌声で、ソロでは感情移入も万全の見事な唱いでした。武井の力強く伸びやかな声も迫力がありましたが、ソロよりも加来とのデュオが見事でした。山内もコーラスで良い声を出していましたが、ソロはナンバーの力不足も感じました。 |
ダ ン ス | ○ | 山内の「うさぎのダンス」は楽しめました。プロローグのダンスはコンセプトが見えず、つまらなく感じました。 |
総合評価 | ◎ | 前回とは打って変わった寸劇系の作品でした。少数精鋭を狙ったためか、落ち着いて観られました。ナンバーが無理矢理に挿入されて浮き上がってしまったのが残念です。 |
上記コメントはポン太の主観&独断に基づいています なお、評価ランクはポン太の五つ星を参照ください |
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ア ク セ ス | ||
劇団アルミ館 | ||