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ミュージカル作品紹介(第130回)
クリスマス・ジュリエット
〜 イブの奇跡 〜
■劇  団 南青山少女歌劇団
■鑑 賞 日 平成11年12月10日(金) ソワレ
■劇 場 名 博品館劇場(新橋)
■料  金 全席指定�,000円(前売料金)

■演  出 八木橋 修     脚  本 児島 秀樹
音  楽 梶浦 由記     ■振  付 Akane
■美  術 土屋 茂昭     照  明 源河 新一
■音  響 実吉 英一     ■ヘアメイク 出口 りえ
■電  飾 小田桐 秀一    ハンドベル指導 坂上 佳子
■舞台監督 深見 信生,飯田 大作,屋比久貴子
キ ャ ス ト
茜      (久積 絵夢)   千春     (鶴水 瑠衣)
希      (十川貴美子)   静      (荻野 恵理)
河原     (飯田  未)   矢倉     (曽根 千尋)
アコ     (武田 未帆)               ほか
ス ト ー リ ー
 リーダーが3か月行方不明で、人気低迷中のボーカル・グループ「ジュリエット」。メンバーに茜から連絡が届き、毎年恒例のイブコンサートを開催すると一方的に通告してきたのだった。サブリーダーは失恋の影響で不機嫌、千春は学校のイジメで不登校中、は結婚を口実に退団決意。本番当日に姿を見せた茜に、メンバーは思い思いの感情をぶつけるのだった。マネージャー河原は、人気上昇中の後発グループに熱心で・・・。
 何とか結束を取り戻した4人だったが、開幕直前に茜が出演できないと告白。すでにフィンランドで亡くしたはずの両親との約束を口にするのだった。3か月の行方不明とも関係があるらしい、その約束とは?
コ メ ン ト
シナリオ フィンランド絡みのプロットは面白いですが、伏線としては活きません。グループメンバーの対立する理由はお約束の範囲で、会話にも目新しい点が見られません。
キャスト 全体に良い水準ではありますが、頭一つ出てくるメンバーが不在、の印象です。売出し当時に比べるとトーンダウンが顕著に感じられます。
ナンバー ナンバーリストがないのでコメントは難しいです。そもそもナンバーが少ない上に、ソロはいずれもパッとしません。ラストの「聖夜」だけは調和も取れてまずまずでした。
ステージ ステップ状の三段ステージで、三段目中央に巨大なクリスマスツリーが設けられていました。四隅に鉄骨があり、ツリー上方と後方に格子状のパネルがあるシンプルな構成でした。ツリーを含む電飾はとても綺麗なもので、かなり楽しめました。
衣裳はオープニングを除いて地味だったのが残念で、ラストステージはもう少しアレンジして欲しかった印象です。
演 技 力 メインはそれなりに頑張っていたと思います。久積は舞台度胸があり押出しも強いですが、いささか荒削りです。十川は昨年以来、期待したほどの成長は見えませんでした。シナリオのクサイ出来が、演技的にも苦しいところかも知れませんが、アイドルらしく熱いパワーを見せて欲しかったところです。鶴水は不健康に痩せすぎていました。頼りない役回りには適すものの、存在感も薄くなっていました。
歌 唱 力 ナンバーが物足りないので、コメントは難しいです。ヴォーカル系アイドルらしさが全然出ていなかったですね。まともに唱わせるシーンも無かったですし・・・。
ダ ン ス 小気味良いステップと、独特の複雑な振りは見事です。しかしダンスも、あまり魅せることに重点を置いていませんでした。どちらかと言えば、公演後の15分ほどのミニ・ショーが良かったのですが、これも派手さに比べて中身が△。ダンス力が看板なので、もっとバンバン使って欲しいです。
総合評価 歌唱とダンスの不足が目立ったので、オマケの◎。
演出家のコメントでは、久積の演技に賭けて、ダンスやナンバーは少な目にしたとのことです。しかし、茜役が演技力を発揮するシーンは少なく、せいぜい独白で雰囲気が出ていた印象でしょうか。
リーダーとして数年間頑張った久積が卒団するそうです。今回のメインでは十川だけが残る格好です。トップとして十川が頑張っていくのか、違う誰かが核に育っていくのか、このままパワーダウンしていくのか・・・次回作が楽しみです。
上記コメントはポン太の主観&独断に基づいています
なお、評価ランクはポン太の五つ星を参照ください
ア ク セ ス
南青山少女歌劇団
 事務所/東京都港区南青山2−6−20   Tel:
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