ミュージカル作品紹介(第125回) | ||
ほしくずのてんし・1 | ||
■劇 団 MAWS ■鑑 賞 日 平成11年11月23日(火) ソワレ ■劇 場 名 ブディストホール(築地) ■料 金 全席自由�,500円(前売料金) ■脚本・構成・演出・作詞・作曲 厚木 強 ■作詞・作曲・歌唱指導 榎本 みゆき ■照 明 堀井 俊和 ■音 響 杉澤 守男,小島 信一 ■舞台監督 わだもりたけ ■舞台美術 ステージファクトリー ■衣 裳 いのうえすみえ ■音 楽 中島 由美子 ■振 付 大川 惠子 ■ボクシング指導 伊丸岡 篤 |
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キ ャ ス ト | ||
空(たかし) (岩浪 彰良) 仁 (吉野 貴宏) 五郎 (師走 徒夢) 慎吾 (秋葉 大介) さより (瑠璃あや夏) さくら (相沢 忍) カンナ (厚木 一葉) あさり (榎本みゆき) 鯛造/大吾 (山下洵一郎) ほか |
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ス ト ー リ ー | ||
アルミ加工工場に、ボクサー崩れの仁、家計が苦しく高校中退した五郎、父大吾の支配から逃れている慎吾が働いていた。そこへ経営者鯛造の祖母あさりが、少し頭の弱い空を加えていた。空は物覚えが悪いが、素直で純情、仕事も真面目にこなすのだが・・・ ある日、工場への銀行融資がストップされ、娘さよりに臓器移植が必要となり、鯛造は投げやりに。空の強い励ましに応えようと、仁・五郎・慎吾の三人はベンチャー企業としての脱皮を図ろうとするのだが・・・。空は暴漢に頭を殴られてから、おかしな言動に拍車が掛かり始めている。 |
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コ メ ン ト | ||
シナリオ | ○ | 個々のプロットは素直ですが、少し内容を盛り込みすぎて、また組合せ過ぎた印象。スナックを登場させる必要や、あさり役の設定がいま少しはっきりしませんでした。とくにオープニングは長い割に、意味不明でした。 |
キャスト | ○ | 劇団員が昨年から半減し、元団員と友情出演でフォローしていました。しかし2人の実習生も加わり、経験のバラツキが目立った印象です。 |
ナンバー | ◎ | 「Step by Step2」「単純が一番」「今の私に恋は必要じゃない」が耳心地のよいナンバーでした。若干くどいナンバーが含まれたことや、少し捻りすぎた印象が強いナンバーも散見されました。 |
ステージ | ○ | スナックのセットは手が掛かっていました。しかし必要性があったかどうかシナリオ上微妙です。工場はシンプルでしたが、アルミ食器を取り出す機構に工夫があって面白かったです。衣裳は若干地味すぎて、映えませんでした。素早い着替えの配慮などは感じられました。 |
演 技 力 | ○ | 岩浪は熱演で、話しづらい子供調の話し方をキープし、仕草も研究してあった感じです。吉野は一番元気がありましたが、回りのテンションが低いため、少し虚勢がちに見えました。また粗暴な印象も目立ち、仁徳のある先輩というプロットに応えていない感じでした。榎本は存在感のある老女役をこなしていましたが、老人らしくない演技が少し問題。妖怪という表現なら適するかも知れませんが、序盤で出てくるプロットにはマッチしていません。瑠璃はお嬢様の仕草を研究していましたが、戸惑いが滲み出ていたのが残念です。 |
歌 唱 力 | ○ | 榎本はハリのある元気な声で、ステージ全体を魅了していました。しかし感動させるようなナンバーでなく、残念です。厚木も良い声をしていますが、実習生とトリオを組んだためか、パッとしませんでした。岩浪と瑠璃のデュオでは、瑠璃が声量で圧倒されてしまい、聞きづらいものでした。 |
ダ ン ス | ○ | 厚木はそれなりのダンスを披露しましたが、実習生とのバラツキがアンバランスでした。瑠璃がショートながらキレのあるダンスを魅せました。ベテランなのですね。 |
総合評価 | ○ |
キャストに元気が不足し、残る印象が薄いことが残念です。全体に元気を出してくれれば、もう少し作品としてレベルアップするのではないでしょうか。シナリオの一部も修正してくれることを望みます。 その後の公演内容で改善が観られましたので、第126回「ほしくずのてんし・2」を書きました。 |
読 者 の ご 意 見 |
■ストーリーは単純になりすぎているところもあり、感動が薄れました。また、エンディングへの入り方が強引です。 ■演技は群を抜いて上手な方はいなかったです。台詞の言い方がワザとらしいところが少々あり、気になりました。 ■発声がキチンと出来ていなくて、声が壊れてるなぁと思う方がかなりいて、声が命のお仕事ですからしっかり勉強してほしいです。 ■ココで泣かそうとしてるの?って思わずにはいられないところがあり、冷めてしまいました。 ■さよりのお腹に空の子供がいるというオチはいかがなものか? ■強いて言えば「私たちは名キャチャー」が馬鹿っぽくて好き。 ■舞台転換は、黒い服を着た兄ちゃんが堂々と出てきてベンチのセッティングをしてましたが、他に何か方法はなかったんでしょうか?興ざめです。 ■全てが中途半端で、最後にまとまりゃ全て良しといったところでしょうか。もっとエピソードを削ってひとつひとつを大事にして欲しかったです。 ■秋葉は背が大きく、とても目立つのですが、悪目立ちのしない、本当に上手な役者だと思います。 ■榎本はおばあさんに見えないというのが致命的な所で、それさえ除けば何の問題もないです。 ■主人公とお嬢さんが出会ったと思ったら、不自然に仲良くなったり(あれじゃ、お嬢さんも単なる変人だよ)。もう少し、主人公に絞って話を作った方が良かったような気がします。 |
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上記コメントはポン太の主観&独断に基づいています なお、評価ランクはポン太の五つ星を参照ください 本公演は12枚のチケットをプレゼントしました。 |
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ア ク セ ス | ||
MAWS 事務所/東京都中央区銀座6−3−12 Tel: |
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