ミュージカル作品紹介(第108回) | ||
好 奇 心 | ||
■劇 団 D.S.T. ■鑑 賞 日 平成11年9月4日(土) ソワレ ■劇 場 名 松戸森のホール・小ホール(新八柱) ■料 金 全席自由�,000円(前売料金) ■作・演出・振付・作詞 中村 信夫 ■音楽・作曲・編曲 MEN大島 ■作詞・作曲・振付 岩上 蓉美 ■照 明 土田 保 ■音 響 門田 真知 ■監 修 有光 悦子 ■舞台監督 高塚 玄 ■制 作 岡野 由美子,佐々木 奈穂 |
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キ ャ ス ト | ||
信司 (中村 信夫) ミレイ (岩崎奈津美) アキラ (小田みさえ) ジョニー (MEN大島) 先生 (岡野由美子) とびら (河村 杏奈) 探偵むら男 (田野 孝博) 助手みか (村本すみれ) ゆりか (竹中友里華) 天使ゆか (酒井 優子) 記者モモコ (佐々木奈穂) カメラマン (先生 直史) 母親 (有光 悦子) ほか多数 |
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ス ト ー リ ー | ||
ミレイは売れっ子歌手だが、記憶喪失の兄信司、死んだはずの母親という身内が残っている。当人はすっかり不幸を演じているが、同じく歌手のゆりかは面白くない。ゆりかは、ミレイの情報をリークして腹いせを行うのだが・・・。 とびらはホームレス小学生。父親が実現した公立公園に、母親と住み着いている。とびらを心配した新任の先生は公園を訪れて励まそうとするが、逆にその仲間に励まされる格好になる。やがて公園に信司・ミレイ・ゆりか達が集まり始め、大団円となるはずだが・・・? |
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コ メ ン ト | ||
シナリオ | △ | キャスト一人一人にエピソードを着けようとして失敗したシナリオです。しかも一人一人に暗い過去と明るい未来を提示し、好奇心との関係を云々しようとしたこともマイナスに感じました。主題は信司のホームレス生活と記憶の回復にあったはずですから、主題に沿う形で整理して欲しいです。 |
キャスト | ○ | シナリオが求めるものを演じきれないキャストが多かったように感じます。シナリオが整理されれば生きるキャストも多くなるかも知れませんが、残念です。ダンスは、まずまずレベルが高いです。 |
ナンバー | ○ | 「ドアの向こう」が良い感じです。「ラップ」も面白いオリジナルでしたが、あとはパッとしません。とくにエンディング「誠安らぎは……」は15分も延々と続いた割に意図不明でした。 |
ステージ | ◎ | 洒落たベンチと桜の一枝が、象徴的で良かったです。小道具も多すぎず概ねシンプルでした。ダンサーの衣裳は若干配慮して欲しいと感じました。 |
演 技 力 | ○ | 個別では面白い部分もありますが、全体として目立つキャストはありませんでした。挙げるとすれば、小田と緒方が面白いでしょうか。中村は変な自信が溢れていて、嫌味を感じました。村本は長科白を何度も噛んでいたのが問題でした。 |
歌 唱 力 | ○ | 竹中がカラオケ調ながら綺麗な声で、とくにコーラスで◎です。岩崎は本当は良い声なんでしょうが、手抜き気味で聞き苦しいです。中村は響きの良い声をしていますが、必要以上の自信が滲み出て、問題を感じます。 |
ダ ン ス | ◎ | モダン・ジャズ・タップ・バトンなど盛り沢山で、まずまずの水準で見せます。エンディングでダンスを見せたいのは分かりますが、単調で主張の見えないダンスは、「第二部ダンスコレクション」で見せて欲しかったです。 プロローグほかで踊りに熱中するあまり、曲のテンポに従わないダンサーが目立ちました。選曲の拙さもあると思いますが、音楽に揃わないとバラバラ感が目立ちます。 |
総合評価 | ○ | ダンススクール主催だけにダンスを主眼に置きたいのは分かりますが、歌唱力と演技力の不足を補いきれるレベルで無かったのが残念です。とにかく詰め込みすぎのシナリオを整理して欲しいと思います。 中村は若く多才のようですが、主演・脚本・演出・振付・作詞は抱えすぎです。とくに出演者が多すぎますから、主演と脚本は別の誰かに譲って演出と振付に専念されてはいかがでしょう。次回作での成長に期待します。 |
上記コメントはポン太の主観&独断に基づいています なお、評価ランクはポン太の五つ星を参照ください |
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ア ク セ ス | ||
D.S.T. | ||