ミュージカル作品紹介(第97回) | ||
big(ビッグ) | ||
■鑑 賞 日 平成11年7月31日(土) ソワレ ■劇 場 名 東京国際フォーラム・ホールC(有楽町) ■料 金 全席指定�,850円(JCB割引料金) ■原 作 オン・ブロードウェイ「big」 脚 本:ジョン・ワイドマン 作 曲:ディヴィッド・シャイアー 作 詞:リチャード・マルトビー・ジュニア 振 付:スーザン・ストローマン ■演 出 永山 耕三 ■編曲・指揮 服部 隆之 ■翻訳・訳詞 常田 景子 ■音楽監督 深沢 桂子 ■歌唱指導 大場 公之 ■舞台美術 島川 とおる ■振 付 ステイシー・トッド・ホルト ■照 明 谷川 富也 ■音 響 大坪 正仁 ■衣 裳 宇野 善子 ■ヘアメイク 河野 はるみ ■舞台監督 深見 信生,森 聡 ■プロデューサー 宮澤 徹 |
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キ ャ ス ト | ||
ジョシュ (唐沢 寿明) スーザン (真矢 みき) ジョージ (宝田 明) ジョシュの母 (高畑 淳子) ポール (本間 憲一) ワトソン (石富由美子) ジョシュ少年 (石本 立) ビリー (石橋 祐輔) シンシア (伊藤 夕紀) ほか多数 |
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ス ト ー リ ー | ||
ジョシュは13歳のパッとしない男の子。憧れのシンシアに想いを伝えたいが、伝えられない。しかし彼女には年上の男性が・・・サーカスの片隅の怪しいマシンに願いを伝えたジョシュは、翌朝願い通りの大人になっていた。母親から家を追い出され、親友のビルの助けを借りて、マシンを探すことにした。 日中の暇を持て余して玩具屋で遊んでいたジョシュは、玩具メーカー社長ジョージと意気投合することに。ジョージは彼に開発担当副社長を命じるのだった。ジョシュは自分の感性通りに生き、感性通りに仕事をするのだが、同僚スーザンに惚れられてしまう。慣れるわけのない大人の恋は・・・。 |
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コ メ ン ト | ||
シナリオ | ◎ | 変身物として設定の面白い作品です。作品の鍵は、少年のままのジョシュをどれだけ違和感なく演じるかに懸かっていますね。また輸入物にしては会話に無理がなく、苦労が偲ばれます。 |
キャスト | ◎ | メインは名優クラスが顔を並べています。子役さえ素人はほとんど混じっていません。全体に見て、アクションは上手いが演技力では斑があり、歌はほどほどという感じです。重役達はじめ少し多すぎるキャストが気になります。 |
ナンバー | ◎ | 「ワン・スペシャル・マン」「スターズ・リプライズ」「ストップ・タイム」が良い感じでした。シンガーの問題もありますが、全体にナンバーは映えません。 |
ステージ | ○ | 全体に小道具が多すぎることや、大道具を含めて柄入りなどドギツイ配色が気になります。ステージをすっきり見せない上に、シーンによって俳優が霞んでしまう感じでした。とくにジョシュのアパート、サーカス、倉庫です。アンサンブルの衣裳も、もう少し配色のバランスを考慮して欲しいです。 |
演 技 力 | ☆ | 唐沢は文句無しに上手いです。違和感を感じさせず少年らしさを演じています。石橋は年齢差をものともせず、唐沢と対等に接しています。真矢は若干くさいところがありますが、宝塚出身だけにまずまず。宝田の貫禄も良い雰囲気です。子役はあまりアピールの機会がないので・・・。 |
歌 唱 力 | ○ | 唐沢は声は綺麗ですが、滑らかに唱いません。なんとなく単語を区切りながら唱う感じで聞き苦しいです。真矢は裏声で唱おうとするためか、ところどころ高音が低音に戻ってしまう違和感のある声です。石本の「アイ・ウォント・トゥ・ノウ」はもっと綺麗に唱って欲しかったです。 |
ダ ン ス | ○ | 振付が唐沢たちの技能を生かし切れていない感じです。まず単調で、繰り返しが多いです。とくにグランド・ピアノのシーンは多すぎるキャストを使いこなせていません。 |
総合評価 | ◎ |
良いキャストを揃えた割に、歌唱とダンス振付の点で崩れていると感じます。今年で2年目の本作ですが、来年以降も再演されるのであれば、一掃のレベルアップに期待します。意外でしたが、唐沢は演技上手いのですね。 ちょっと一言。プログラム2,500円は高すぎます。広告を11Pも入れているし、会場タイアップを入れているのですから、もう少し安くできるはず。また公演ビデオを11,000円で販売というのも解せません。多少画質が良いのでしょうが、ちょっと高すぎます。 関連コラム>あざとい商法 |
上記コメントはポン太の主観&独断に基づいています なお、評価ランクはポン太の五つ星を参照ください |
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ア ク セ ス | ||