ミュージカル作品紹介(第81回) | ||
女 学 者 た ち | ||
■劇 団 ピンクッション ■鑑 賞 日 平成11年5月29日(木) ソワレ ■劇 場 名 明石スタジオ(高円寺) ■料 金 全席自由�,800円(前売料金) ■原 作 モリエール作「女学者」 ■作詞・台本 なかにし 礼 ■演 出 福田 善之 ■作曲・音楽監修 山口 e也 ■舞台監督 井村 昴 ■美 術 井上 正巳 ■照 明 山下 悦男,ROMI ■音 響 青蔭 佳代 ■振 付 柿本 有香,片桐 三千代,鈴樹 葉子 ■演 奏 井出 幸子 ■制 作 成田 みわ子 |
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キ ャ ス ト | ||
アンリエット (岡本 愛美) クリタンドル (柴田由加里) フィラマント (山田美智子) クリザール (成田みわ子) アルマンド (鈴木 尚子) ベリーズ (工藤さちゑ) トリソッタン (石井 陽子) ヴァディウス (片桐三千代) マルチーヌ (柿本 有香) ほか |
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ス ト ー リ ー | ||
クリザールは家長だが、実権は妻フィラマントが握っている。立場の弱い彼は、妻の方針で女中にまで文学や舞踊の教育を成していることを苦々しく感じている。同じく学者一家に馴染まない次女アンリエットは、普通の青年クリタンドルと結ばれることを願うのだが、姉アルマンドもフィラマントも反対だった フィラマントはエセ学者トリソッタンを自邸に招き、アンリエットの夫にしようとする。妻の横暴に怒りを感じたクリザールは、ついに立ち上がるのだったが・・・ |
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コ メ ン ト | ||
シナリオ | ☆ | 外国の名作を配役名そのままで和風スタイルに改めるという斬新なアイデアは楽しめます。設定も明治初期に考証してあり、まずまずです。シナリオ全体におちゃめなギャグを散りばめ、マルチーヌの楽しい方言しゃべりを入れるなどポイントが高いです。 |
キャスト | ◎ | 個性的で性格付けのはっきりしたキャスト構成になっています。全てを女性キャストでやろうとしたことに無理を感じたので、☆には今一歩。 |
ナンバー | ◎ | 「三国一の婿殿」「愛がすべて」がなかなか良かったです。マルチーヌの「あくびの唄」「マルチーヌ」は方言で丸々歌うという秀作で、価値が高いです。やや遊びすぎのナンバーもありましたが、コメディーとしてはまずまずでしょう。 |
ステージ | ☆ | 前方を庭、後方を座敷に見立てたシンプルなステージで、椅子兼用のブロックも発想の転換という感じで楽しいものでした。衣裳の着物も選択が良く、階級・世代の違いも配慮されていました。 |
演 技 力 | ◎ | 山田、岡本、柿本、柴田の順に巧いでしょうか。鈴木のヒステリー、工藤の慌て者、成田のパパも楽しいですが、もう少し研究して欲しい感じがしました。石井の怪演にも脱帽です。 |
歌 唱 力 | ◎ | 山田、柴田は伸びも張りもあり高音も巧みでした。岡本も声質は良いと思いますが少し力不足に感じます。片桐の超音痴は本気なのか演技なのか、耳を覆いたくなります。柿本の方言唱いには努力賞☆をあげましょう。 |
ダ ン ス | ◎ | 女中達が着物・もんぺ・草履で見せる序盤のダンスが印象的です。振付もオリジナルでなかなか楽しく、飽きさせないダンスでした。片桐のダンスは行き過ぎに感じました。 |
総合評価 | ☆ | オリジナル性を追究しているという点、それを成果として見せている点で、高く評価できます。本作は旗揚げ公演でしたが、ぜひとも楽しい作品を生みだし続けて欲しいと思います。劇団のコンセプトであることは分かりますが、やはり男役には男性を使うか、女性のみで演じられるテーマを扱うか、検討して欲しいところです。 |
上記コメントはポン太の主観&独断に基づいています なお、評価ランクはポン太の五つ星を参照ください |
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ア ク セ ス | ||
ピンクッション | ||