ミュージカル作品紹介(第52回) | ||
ロス・タラントス 〜 バルセロナ物語 〜 |
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■鑑 賞 日 平成10年12月24日(木) ソワレ ■劇 場 名 アートスフィア(天王洲アイル) ■料 金 全席指定�,500円(前売価格) ■原 作 アルフレッド・マニャス作「LOS TARANTOS」 ■演 出 栗山 民也 ■脚本・フラメンコ振付 斎藤 克己 ■作 詞 鈴木 聡,竜 真知子 ■振 付 前田 清実 ■音楽監督 山口 e也 ■美 術 堀尾 幸男 ■照 明 勝柴 次朗 ■音 響 松本 哲志,山本 浩一 ■衣 裳 宮本 宣子 ■ヘアメイク 角田 和子 ■製 作 小池 義圓,須川 晴夫 |
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キ ャ ス ト | ||
アングスティア(木の実ナナ) ソロンゴ (上條 恒彦) ラファエル (石井 一孝) ファナ (西田ひかる) モヒ (曾我 泰久) クーロ (海津 義孝) ほか多数 |
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ス ト ー リ ー | ||
バルセロナ郊外の丘に棲むジプシー一家タラント。前当主は美女アングスティアと結ばれたが、それを恨んだ、街のジプシーソロンゴに殺されてしまった。アングスティアはタラント家の女当主として一家を支えてきた。ある日次男ラファエルが街の娘ファナと恋に落ちたが、ファナがソロンゴの愛娘だと聞いて猛烈に反対をする ラファエルは仕方なくファナを丘へ連れてきたが、頑ななアングスティアも情熱的なフラメンコを踊るファナの熱意を汲んで二人の仲を認めることにした。しかしソロンゴも猛反対。アングスティア自ら乗り込んで、談判に及んだが・・・ |
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コ メ ン ト | ||
シナリオ | ○ | 激しいフラメンコシーンで名を馳せた名映画を、原作者が舞台化した物の輸入版です。なぜラファエルとファナが深い恋に落ちたのか、なぜアングスティアは二人を許したのか、が全く尻切れトンボでよく分かりません。原作もそうなのかは分かりません。全体的にフラメンコが主で、シナリオは従に過ぎません。 |
キャスト | ◎ | 木の実と西田のフラメンコを核に据えたため、他のキャストは霞む感じがしました。上條も使いこなせていない印象を受けました。 |
ナンバー | ◎ | 「見つけてよ私を」「永遠の花」がお奨めです。「風よ吹け、雪よ降れ」もまずまずです。 |
ステージ | ☆ | ステージの周囲を磨りガラスの壁で囲い、照明の調整で雰囲気の切り替えを見せていました。壁の向こう側を駆け抜けるシーンや、スクリーンを利用して闘牛士の活躍を見せる工夫は秀逸です。 |
演 技 力 | ☆ | アンサンブルも足並みが揃っており、レベルの高い演技が観られました。石井はややぎこちない演技が目立ち、木の実は気負いすぎる場面もありましたが、緊迫感のあるよいステージでした。 |
歌 唱 力 | ◎ | まあ普通のコーラスですね。木の実のソロは迫力を重視したためバランスを欠いていました。西田の透明感ある歌声は素晴らしいものです。 |
ダ ン ス | ☆ | フラメンコを実演で見たのは初めてなので、よく分かりません。しかし迫力と難しいダンスだということは感じられました。とくに木の実と西田が競り合うシーンは見物です。 |
総合評価 | ◎ | このキャスト、このダンスを以てするならば、もう少しシナリオに工夫をして欲しかったというのが、正直な感想です。細切れな場面展開と、説明無しのぶっ飛び展開が全体を腐らせているように思います。時間の制約があるなら不要なシーンを削るべきではないでしょうか。 |
上記コメントはポン太の主観&独断に基づいています なお、評価ランクはポン太の五つ星を参照ください |
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ア ク セ ス | ||