ミュージカル作品紹介(第41回) | ||
FREEDOM | ||
■劇 団 MAWS ■鑑 賞 日 平成10年10月7日(水) ソワレ 平成10年10月10日(土) ソワレ 平成10年10月11日(日) マチネ ■劇 場 名 ブディストホール(築地) ■料 金 全席自由�,000円(前売料金) ■脚本・構成・演出・作詞・作曲 厚木 強 ■照 明 越智 達也 ■音 響 杉澤 守男 ■舞台美術 寺岡 崇 ■衣 裳 国川 直樹 ■振 付 川口 三佳 ■舞台監督 大杉 良 ■音楽監督 中島 由美子 ■歌唱指導 榎本 みゆき |
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キ ャ ス ト | ||
小早川政志 (岩浪 彰良) 豊田和子 (駒宮 愛) 吉野源吉 (マー坊 ) 松本小百合 (厚木 一葉) 小西明美 (相沢 忍) 如月小梅 (神野 恵子) 妖精・魔女 (斉藤かず子) 千家宗之介 (厚木 強) 金融マン 他(今藤乃里夫) ほか |
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ス ト ー リ ー | ||
TVレポーターの小梅は「三日やったら止められない」というホームレスの世界に潜入レポートを始めた。そこには、敵対暴力団の頭を取り損ねた政志、マルチ商法の有能セールスだった和子、暴力沙汰で警官を解職された源吉、テキ屋の元締めを殴り倒して逃げたダンサーの明美&小百合と、個性的な人々が暮らしていた。彼らはなぜ世間から隠れてホームレスをするようになったかを順々に語り、、、惹かれた小梅も彼らの輪の中に加わるのだった ある日、仲間が拾ってきた鞄に1億円の大金が入っていた・・・金さえあれば自分たちの人生がやり直せると考えた彼らは、鞄の奪い合いを始める |
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コ メ ン ト | ||
シナリオ | ○ | 一幕はオムニバス形式の展開で面白いのですが、二幕で大金が登場してから伏線が全部吹き飛んでいたのが残念です。10年前の作品をリメイクしたとのことですが、むしろ話が発散したかも知れません。 |
キャスト | ◎ | シナリオはかなり複雑な人物像を設定しており、若手ばかりのキャストは表現で苦しんだようです。しかし回を重ねることで味が出ていました(ただし褒められたことではありません)。 |
ナンバー | ◎ | 「ここはパラダイス」「徨人」「三日やったらやめられない」「カーテンコール」が良かったです。主題歌の「FREEDOM」は一部高音が高すぎたようで聞き苦しいです。 |
ステージ | ◎ | バックに森とビル群をイメージしたシンプルな大道具があり、あとは噴水やテーブル、布団など数少ない小道具が使われていました。パッチワーク調のホームレス衣裳もなかなかでした。二幕後半は照明が暗すぎてよく分かりませんでした。 |
演 技 力 | ◎ | 厚木の惚けた演技、神野のおどけた演技はなかなか楽しいのですが、少し演じ切れていない面が目立ちました。一幕だけで五役を演じ分けた今藤は素晴らしいものでした。一線バリバリに貫禄は違います。 |
歌 唱 力 | ◎ | 斉藤の声域は広く、「FREEDOM」や「この金は自分のもの」で聞かせる高音は見事の一言に尽きます。厚木の「徨人」は自作のナンバーながら、やや力不足に感じました。あとのキャストはこれからに期待します。 |
ダ ン ス | ○ | 四季仕込みの厚木のダンスはなかなかですが、あとはパッとしない感じでした。とくに集団で観せるダンスは、最後まで揃わないようでした。 |
総合評価 | ◎ | いずれも少しずつ物足りない作品でした。とくにキャラクターと俳優の年齢差が充分に埋め切れていないところが違和感を抱かせました。今回はオーディションメンバーにかなり依存したため、プロパーの見せ場が少なかったことも今後の課題でしょうか。 個人的には21歳という神野に注目したいところです。最年少であるにも関わらず、何度か観客を圧倒してくれました(彼女もオーディションメンバーだそうです)。 |
上記コメントはポン太の主観&独断に基づいています なお、評価ランクはポン太の五つ星を参照ください |
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ア ク セ ス | ||
MAWS (有)厚木企画/東京都中央区銀座6−3−12 Tel: 公演ビデオ/製作遅れのため値下げしました(3,150円) |
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