文句垂れ、2題

残業三昧の日々も明け、ようやく観劇生活が復活かと思いきや・・あまり良い作品に巡り会えない、今日この頃です。今年のゴールデンウィークも、話題性のある新作は少ないようですね、残念無念です。

セー○ームーン作品

以前から趣味的と聞いていましたので、避けていたのですが・・1月に1作品観てきました。喰わず嫌いというのも問題ですので。予想通りと申しますか、親子連れが圧倒的に多く、カップルもありましたが、シングルの男性というのは目立ってしまう客層でありました。もちろん、オタクな(あ、私もです)方々は前列の方に多数いらっしゃいましたが、なかなか不気味です。カメラチェックしてるのに、デジカメやデジビデオを持っておられる(笑)。

まあ、ともかく作品ですね。確かに可愛い衣裳の女性が多数登場して、何となしに踊ります。唱います。クサい芝居も見せます。敢えて言うなら、クサい演技のできる上手さを褒めるべきで、シナリオに無理があるらしく、キャラクターが浮いてしまうようです。他のステージでは、しっかり芝居のできている女優もありました。しかし、歌やダンスは、演出の責任ではないでしょう。

私はコミック版やTVアニメ版を知らないのですが、シナリオに出てくるキャラクターや背景が小難しく(吸血鬼絡みの話と、古代神話っぽい)展開され、しかも説明らしい説明が無いので、チンプンカンプンでした。考証も十分でなく、ツギハギの意味不明です。子供には分からないし、親にも分かるまい・・ってことなんでしょうか。勧善懲悪ストーリーですが、何度もピンチがあって、何度も「ちょっと待ったぁ〜」があって、ドタバタ・・。何だかな〜という作品でした。シリーズで年間公演数も多いようですけれど、子供騙しです。

ペンドラゴン

ロイド・ウェバーが支援・絶賛」という呼び声で上陸した、ロンドン・ミュージカルです。前評判も良くなかったと思えば、発売二日後に取れた座席が最前列のセンター席。やはり失敗でした。劇団名は、英国ナショナル・ユース・ミュージック・シアター(NYMT)というそうで、10代の青少年を集めたワークショップです。指導はプロが行っているらしく、学生劇+αです。

有名なアーサー王の誕生物語で、聖剣エクスカリバーに関わるストーリーでした。題材としては高尚で内容の厚いモノですが、100分という限られた時間に冗長シーンが目立ち、仕上がりは半端でした。群衆や廷臣などがワラワラと登場し、何の役割だか分からない登場人物も多くて、難解でした。どこが絶賛なんでしょうねぇ。若きアーサー王(CarlAu)は堂々と演技をしていましたし、グウィネビア王女(GinaBeck)の歌声が良かったので、そう外したものでもありません。モーガン(GloriaOnitiri)の不気味さも味がありました。

チケットが6,000円という値段でなければ、まずまずなのですが・・。今回の来日を機会に、プロへの道を目指して欲しいと思います。近頃は、日本人向けに色々サービスするジャパンツアー公演が目立ちますが、本作では格別何もありませんでした。

今夏以降は、良い作品が沢山リリースされることを祈っています。

  • 赤坂アクトシアターで上演される「ペンドラゴン」は、4,800円に値下げされました。空席を埋める意味での値下げだと思いますが、これぐらいが相当でしょう。