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雑記帳No.197
アリ も キリギリス?

 不況が本格化してきましたね。デフレだなんだと言っていて大丈夫でしょうか。失業者も増え、変な事件も相次ぎ、何だか世の中荒んできています。イソップ物語に「アリとキリギリス」の話があるそうですが・・働き者のアリが報われる日は来るのでしょうか? 誰もが不幸になってしまい、働き者も怠け者も等しく不幸になるような時代が来たりして・・。
 日本人の美徳は勤勉・質素だったそうですが、近頃の風潮を見てみると、いずれも失われてきたような。ってことは、日本人の美徳は無くなった、ってことでしょか。う〜む、困りものですよね。まだまだ巷には物が溢れていて、誰もが幸せそうに暮らしているけれど・・ズンズンと不幸が近づいてるなんて、ヤだなぁ。今に店先に物が並んでいても買えなくなったり、万引きが増えてスーパーやコンビニが姿を消したり、街中に浮浪者が増えて治安が悪化したり・・しないで欲しいなぁ。

 とりあえず勤勉には、それに相応しい見返りが欲しいですね。目先の繁栄じゃなくて、自分たちの老後が保障されるようなささやかな幸せが得られる社会が、維持されて欲しいです。政治改革だの経済改革だの、世の中はかけ声ばかり。お金を持っているはずの老人を優遇し、そのツケを今の若者に残しています。死亡率、出産率は共に下がり、ピラミッド型の理想的な人口分布は寸胴型へとシフトしています。50年もすると逆ピラミッド型になるなんて予測があります。
 まだ今なら、何とかできるはずだけど。誰もが既得権や既成観念に縛られています。とくに政治家さんが、ですね。あっちもこっちもリストラ。聖域なきリストラを宣言しているのに、国会議員のリストラは無いし、公務員のリストラも遅れがち。特殊法人改革も三セク処理も進みませんし、税金は上がる一方。一次産業や土建産業への支援は相変わらずだし、都市からカネを搾り取って、地方にカネをばらまくのも相変わらず。これじゃあ、アリも息切れするでしょうね。

 たしかに日本人は、勤勉で質素だったでしょう。でもそれは、望んで得た結果では無いはずです。日本人は誰もが貧乏で、質素に成らざるを得なかった。その質素から豊かさを求めるために、誰もが勤勉に働いて働いて働いたのでしょう。その働いた人達は若い頃の苦労がたたり、日本は豊かに成っても、自分たちは幸せに成れなかったかも。その後輩や子供達は、先人の努力にあぐらを掻いて、結局豊かさだけを浪費したのでしょう。
 接待によるノミニケーション、数多くの不公正な所行の数々、バブルを招いて破綻して、教育は歪み、日本の屋台骨に亀裂を入れてしまったのではないでしょうか。誰もが亀裂に気づいています。でも、見て見ぬふり。一人や二人が頑張ったって、亀裂は直せない。どうせ直らないなら、自分も知らんぷり。いつまでも頑張っている人は、バカだと笑い飛ばし、とにかく今をバカ騒ぎ。キリギリスが増える風潮ができてませんか?

 どうせキリギリスもアリも死んでしまう・・? そんな時代はツマラナイです。もうちょっと何とかしてみませんか。今のポン太が、勤勉に質素に生きているとは言えませんが、どうか明るい未来を信じて勤勉・質素に暮らすアリたちが生き残っているうちに、せめてアリには幸せが約束される時代がやってきて欲しいものです。もちろんキリギリスにも、ささやかな必要最小限の幸せを!!

02.01.26
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