近頃は、コミックのリサイクル店が増えていますね。古書籍専門店では、利益に貢献しないコミックは、嫌われ者でした。立ち読みはされるし、専有面積の割に単価は安いし、経年劣化が激しいし、子供相手だし・・ということで、あまり相手にされていませんでした。個々の古書籍専門店が、その得意ジャンルとしてコミックを扱うこともありましたが、古い漫画雑誌とかシリーズ本とかプレミア品が中心だったと思います。
そもそも町中には古書籍専門店が、なかったです。駅前の商店街に1軒か2軒。大学の近くに、もう1軒という感じだったでしょう。しかし、マンガ雑誌全盛の時代が来て、さらにコミックブームが吹き荒れると、町中の古書籍専門店でも市民権を得るようになりました。売れ線を中心に、500〜1,000冊というレベルでしたが。。。マンガの貸本屋さんも出現していました。
今でも高価なコミックですが、昔はもっと高価でした。子供が手軽に買えるというものでなく、近所の一般書店で立ち読みが増えました。あまりに痛んで売り物にならないので、書店がビニール掛けを始めたのは、ポン太の中学生時代でした。このころには、文芸書に肩を並べるほどまで書棚に並ぶようになり、その勢いに目を見張りました。
その後、ジャンプ全盛の時代が来て、毎月続々とコミックが出るようになりました。昔は、コミック化する作品も限定的で、連載中に数ヶ月遅れて出るというのも驚異的でしたが・・ほぼ全作品がコミック化され、シリーズで10巻を越えるようなものも増えています。それでも、コミックは安くなりませんでした。経済原理の働かない、不思議な印象を持ちました。
近頃は、コミックもレジャーであるそうです。電車の中で大人がコミックを読んでいても、変な目で見られません。昔はガキの読み物でしたので、結構誰もが人目を気にしていたと思ったのです。新書版コミックから、人気作品を中心にワイド版コミックが出てきました。通勤列車では、ボリュームの足りない新書版に代わり、平均2.5冊分のワイド版は重宝していました(笑)。さらにワイド版の縮刷版というべき、マンガ文庫シリーズもあります。これはポケットに入って、内容充実で便利です!(爆)。
世の中にコミックが氾濫した結果、書店で読みたい作品を見つけにくく成っています。漫画雑誌を読まなくなって久しいので、新作チェックもしていませんし、一般書店の営業時間に帰れない生活もしていました。最近では、コミック・リサイクル店を重宝しています。マンガを扱う古書籍店ではなく、リサイクル店です。いつかも書きましたね。
01.05.17
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