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雑記帳No.150
スナイパー の 手応え

 スナイパー(Sniper)は、一般に「狙撃手」と訳されます。元々、Snipeは鴫(しぎ)のことですから、スナイパーは鴫専門の猟師ですけれどね。鴫は渡り鳥で、日本にも渡来しますが、遠距離飛行することでも知られています。水辺で小魚やゴカイを食する中型鳥であり、これを討つにはかなりの技量が必要だと言われます。精度良くターゲットを仕留める猟師であるので、狙撃手という言葉に使われるのでしょうね。転じて、Snipeには「狙撃する」という動詞の意味もあります。

 さて、そのスナイパーです。一般に、猟師が鉄砲をぶっ放した際に、その手応えを口にすることが多いです。熊や猪をターゲットとするのならともかく、小さなターゲットに命中したかどうかの手応えは、分かるモノでしょうか。もちろん飛行中の鴫に命中すれば一目瞭然ですが、普通の狙撃手では水辺で止まっているだけでも難儀です。
 一種の強がりと言い切ることもできますか。でも、猟師の話などを聞いていると、ほぼ間違いなく命中の有無を当てることができます。目で確認できなくても、何らかの感覚で、命中の有無が分かるのかも知れません。おそらくは、音でしょうか。猟師は元々聴覚に優れていますから、そのまま飛んでいった弾丸の音と、目標に当たった音との区別が付くのかも知れません。さらに言えば、鳥の肉に食い込んだか、木などにめり込んだかの違いも分かるのでしょうか。
 まさか空気の振動が、手を通して分かるということは、無理でしょう。それとも生体反応センサーが発達していて、目標方向の生体反応が無くなったことが分かるとか。眼球ではない視覚が発達して、見えないはずのモノが知覚できるとか。う〜む、それでは人間業でないかなぁ。SFワールドですね。

 そうは言ってみても、日々自然に接していると、我々都市に住む人間には持てない感覚が発達するそうです。あるいは大昔の人間が持っていた感覚が、退化していないというべきかも知れませんね。モンゴルの騎馬民族は、星も何も見ないで方角を知覚することができたとか。ミクロネシアの漁師は、潮風だけで潮の流れや方角を知覚したとか。。。中国の易者は、星の流れで人の生死を予言できたとか。嘘のような本当の話。意外にありそうな気がします。
 我々は、いわゆる五感の他に、第六感というモノを持っているそうです。以上に上げた特殊な感覚は、一括りでいえば第六感のようなモノかも知れませんね。我々でも、虫の知らせだの、悪い予感だの、あると言いますものね。本当にあるものなら、第六感を磨いて会得してみたいです。昔から興味があります。

 科学は便利ですが、やっかいなモノです。在ることは証明できるクセに、無いことは証明できません。せいぜい、無さそうであることの証明は可能ですが、後世に否定されることの方が多いのが、現実です。第六感が在ることの証明は容易でないでしょうが、いつか証明されて欲しいと思います。メディアで報道されるような超能力は、あまり信用をしていませんが、実在はすると思います。
 そんな取っ掛かりが、スナイパーを始め、プロフェッショナル達の「感覚」から発見されると嬉しいです。夢があって、二十一世紀という新しい時代に、夢と期待を持ってしまいます。いつかエスパー達が登場する時代も、遠くないと信じたいです。その前に、超能力を見せ物にしたり異端視したりする風潮を改めることが、「本物の第六感」を発見する近道なのかも知れませんけれど・・。

01.01.03
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