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雑記帳No.132
豚として生きること

 人間が生きていくためには、常に貪欲であることが必要だそうです。物欲・名誉欲・支配欲・睡眠欲・食欲・性欲・海水浴・・数ある欲を必要なだけ満たされなくては、幸せを実感できないのですから、無欲では生きていけないのでしょうか。
 欲について、そこに上限があるとは思えないのですが、満足できる水準はあるようです。睡眠欲や食欲は、欠かせません。質と量で満足するか、質で満足するか、量で満足するか、とりあえず食えることで満足するか。
 ある水準で満足することに慣れたら、その水準で物足りなくなりますね。つまり贅沢に慣れるわけで、日々誰かに感謝の気持ちを持ち、自分が今幸せであることを繰り返し自覚することが、満足を長く持続させるコツであるようです。食前のお祈り、にその効果があるかも知れません。精神的に満たされることで、食で満たしきれない分を補い得るということかも。

 さて、自分を見てみると・・睡眠欲は日々満たされていません。食欲は量重視でほぼ満たされています。物欲はありますが、コンピュータ関連と演劇関連に集中していますね。名誉欲は満たされていませんが、あまり欲しいとも思いません。自己顕示欲はHPで満たされていますが、読者のメールで度々凹みます(収支、マイナスかも)。性欲は、最近ありません。元気が失われているからかもね。海水浴は、昨年も今年も行きませんでした(笑)。

 家族への意識は人それぞれでしょうが、自分の城(マイホーム)を持ち、一国一城の主(稼ぎ頭)になれば、支配欲や物欲、あるいは自己顕示欲で満たされるのでしょうか? たとえ借金に喘いだとしても、最後に残るマイホームと家族を夢見て、精神的に満たされるのかも知れません。そこが、よく分かりません。
 私が恋愛や家族に淡泊になっているのは、要するに、その辺に問題がある。と、先日に友人が宣いました。恋愛は奥さんが居てもするし、結婚は必要性とか考えないモノだし、世間体というのも誰でも考えるし、などと言います。分かったような、分からないような。淡泊は淡泊なのも自由だが、周囲からは豚同然に見られるようになる、とも言っておりました。過激ながら、そういう意見もあるかもねぇ。

ユダヤ人のジョークに、こんな話があります。
  A:お金を貯めるにはどうすれば良いのか。
  B:毎日、自分だけ貪欲に生きて、周りに目を配らないことさ。
  A:いろいろ付き合いもあるし、世間体というのも考えないと。
  B:いいんだよ。豚として生きていることを、知ってもらうのさ。
    まず10年も豚をやってれば、お金が貯まるね。
  A:10年経ったら、どうなるんだ。
  B:あとは豚のままで、やっていけるさ。豚であることが気にならないから。

つまり豚として見られるようになったら、豚として生き抜けば良いということでしょう。豚として生きる覚悟があれば、何も心配しないで、食欲と物欲を満たす生活ができるのですよね。そう考えると、豚として生きることも、結構幸せかも知れない。

00.10.29
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