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雑記帳No.122
チップ の 文化

 NYへ行ってきました。今年2度目にして、生まれて2回目の海外旅行です。これまでも話には聞いていましたが、なかなかチップについて考えさせられました。と、いいますか・・・最初のオランダはあまりチップに煩くない国で、タクシーなど限られた業種以外は原則不要だったのでラクでした。アメリカは、それなりに面倒な国です。

 チップの難しさは、渡し方と渡す金額だと思います。ベッドメイキングは、1〜2ドル。飲食は、15〜20%。この変はよく聞く話です。しかし、ベッドメイキングをツインだと2〜3ドルだとか、飲食でサービス料込みだと1〜2ドルだとか、チップは支払いと一緒でも支払い後でも可だとか、コンセルジュには封筒に入れて渡せとか・・面倒ですね。またタクシーのチップ15%というのも、メーターに入れて欲しいところですが。
 チップは、一見不効率です。代金に含まれてあれば、あまり意識する手間がありません。しかし欧米では、わざと意識をさせているのだなぁ、と気づかされます。日本では、そのサービスを気に入ろうと気に入るまいと、ホテルやレストランではサービス料が上乗せされています。これの支払いを拒否することは、まず不可能です。より気に入れば心付けを出しますが、心付けにも相場があったり(笑)。

 しかし欧米では、気に入らないサービスには、チップの支払いを拒否して構わないとのこと。例えば、ベッドメーキングに不満があれば、不満内容を書いておけば、チップ不要。飲食店でマズイ食事が出てフォローなしなら、クレームを付けてチップ不要(目に余れば、代金も不要)。だそうですので、ホテルマンもウェイターも真面目にサービスをしてくれます。
 もともと彼等の給与は少な目で、チップで潤うように設定されているそうです。真面目にサービスをしないと、給与だけでは食えないシステムなので、プロとして最低限のサービスを提供します。多めのチップを貰えたら、同じ客にはより良いサービスを提供します。しかし、多くは均一サービスですね。しかし、日本のサービス業よりは格段に優れています。

 とはいえ、外国人旅行者は、相場のチップを支払った方が無難とのこと。チップを出さないと、悪いサービスは一層悪くなるだけだそうです。とくに日本人だと、チップの文化を知らないと笑われるだけだとか。日頃からチップ社会に慣れていない我々が、彼等のサービスを評価すること自体が、失礼に当たるのかも知れません。日本もサービス料制を止めて、チップ制に移行した方が良いのかも。

00.08.23
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