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雑記帳No.108
孤独は、心さいなむ

 一人暮らしを始めてから、もう10年に成ります。今では一人暮らしの方が楽だと感じるほど、孤独な生活に馴染んでいます。う〜ん、良いことなのかどうなのか。昔ながらの友人達と飲み歩いたり、騒ぎに出掛けたり、そういうことを控えるようになって2年ほどに成りますね。空元気を振り絞ってまでハッスルしなくなったのは、単に歳のせいばかりでなく、飽きたのでしょう。

 しかし当初は、孤独感に苛まれたものです。学校やバイトの時間はともかくとして、夜間や休日は孤独を感じました。というか退屈していたというのか、時間を持て余していたというのか。遊びや飲みに毎日出掛けるほどの資金は無かったので、近所の商店街やスーパーをぶらぶらしたり、古本屋へマメに通ったり、近所の同級生の家に押し掛けたり、としていました。
 やがて、部屋にオーディオが入り、とりあえずミュージックで孤独感を誤魔化し、小説や漫画で時間を使うようになり、パソコンでシミュレーションゲームにも手を出して・・・結構1人の時間を有意義に使うように変えました。今でも、HPの更新やら、雑誌・新聞記事の整理やら、マメマメしく動くうちに自分1人の時間を費やしています。

 他人から見れば、暗く詰まらない過ごし方かも知れません。しかし最後に物を言うのは自分自身なので、無駄な時間を使いたくないのです。一日TVを見たり、大衆誌を読みふけるような人もありますが、単に流行を追い眺めるだけでは、それこそ時間の浪費だと思うのです(と偏見あり)。ドラマや映画は学ぶところも多いですが、しかしパターン化された作品はいくら観ても、自分を変えてくれないはずです。
 それで出歩くとして、ショッピングばかりに金を使ったり、毎晩遅くまで飲み歩いたり、では後ろ向きです。ショッピングは楽しいですが、それに金ばかり使うのは不経済です。飲み代にしても、楽しく明るい飲み方ならともかく、何となく人恋しくてバーやスナックに通い詰めるのは無意味です。いずれにしても、生活を圧迫するでしょうし、酒に至っては体調をアンバランスにしてしまうオマケ付きです。

 孤独感を克服するためには、孤独に慣れ親しむことだと思っています。孤独の保てる時間は、むしろ貴重になってくると思います。結婚をして家族を持ってしまえば、自分1人の時間がないと嘆く必要もあります。せめて孤独の味わえるウチは、心を苛ませるのではなく、心を愉しませる工夫と努力をしてみてはどうでしょうか。

00.05.21
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