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雑記帳No.086
常連のディスタンス

 ツーカーの関係で入れる店を「馴染みの店」と言いますね。店から客を見れば、「常連客」ですね。2年前、酒量はなくても回数が多い呑兵衛だった頃、常連扱いを受けていた店は5つありました。2つは職場近くの安い居酒屋で、1つは銀座のスナック(劇団の店です)で、1つは近所のお好み焼き屋、残る1つはショットバーです。居酒屋は相次いで店を畳み、お好み焼き屋も昨年撤退しました。近頃ショットバーも足が遠のき、今年から通い始めた近所の居酒屋も見限りです。スナックも回数が減っているのですが・・・。

 普通面識があれば、久しぶりの客でも常連扱いするのが客商売です。常連でなくなるのは、こちらの意識からと考えて良いのではないでしょうか。常連か常連でないか、馴染みか馴染みでないか、決めるのは客の方にあると思います。常連が常連でなくなる距離の目安は、どれくらいでしょう?
 たしか阿刀田先生のコラムだったと思いますが、「釣り銭を数えるようになったら常連でない」そうです。美人ママの店に通い、気のあるウチは釣り銭を数えず、気っ風良く釣りを受け取らないこともしばしば。気がなくなると義理でしみったれた飲み方をし、会計もきっちり清算して釣り銭を数える・・・という内容でしたか。

 そういえば、以前なら財布が乏しいと、クレジットカードのCDで短期キャッシングまでして資金を用意しました。しかし、昨年あたりから、有り金で飲むようになったように思います。当然頭に残金があって、その枠内で飲もうとしますから、注文も一括で単価を積算しながらオーダーします。酒も予め何倍飲むか決めておきます。居酒屋では注文のグレードや品数が落ち、バーでは値段の分かった安ビールしか飲みません。この辺が常連でなくなった証左だったのですね。
 その点、お好み焼き屋は最後まで釣り銭を数えなかった、と思います。専ら釣り銭を少なくするように、小銭を多く出したことも理由です。互いの信頼関係ということもありますが、1回3、4千円でもそれなりに元は取っていたという理由もありますか。居酒屋では知人が別の店に異動になり、バーでは他の常連と折り合いが良くなかったので、変に距離が開いたようでした。

 さて残るはスナック1店のみ。馴染みの店を全て失った以上、ここへ通うしかないのですが・・・ここだけの話。少し高いです。料理や酒は安いのですが、チャージが高いです。身内扱いで大割引して貰っていますし、ボトルもよくタダで貰いますが、何となく割高な感じがします。
 店全体が忙しなくなっていること。従業員(劇団員)の出入りが激しくあって、話し相手が減ったこと。開店時間に行けなくなって、相手をして貰える時間が短くなったこと。新しい話題がなくなって、展開が開けないこと。このところの公演であまり協力できなくて、距離が一層開いたこと。など理由はいくつか思い付きます。
 そういえば、以前は高いカード手数料を気にして現金払いだったのに、最近はカード払いが多いです。以前は伝票をチェックしないでサインをしていたのに、最近は光にかざして金額を無意識にチェックしています。そろそろ常連でなくなる距離に来たのかなぁ。馴染みの店が全て無くなるのは残念です。知人に何度か足を運ばせて、喜ばれたこともありましたが・・・。

 ふと気付くと、最近はネットの接続時間を気にするようになりました。以前なら繋ぎっぱなしで掲示板やメールを書いていたのに、最近は1分2分にも目くじらを立てています。これも最近、無意識でやっていたことに気付いたのですが、そろそろネットの常連であることも止めようとしているのかも知れませんねぇ。

99.11.28
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