前回へ  メニューへ戻る  次回へ
エセ・ニューヨーカー日誌No.07
2000/08/08 AM

話題のセントラルパーク
    2週間ほど先に、NY旅行へ出かけた職場同期がいました。私のホテルは彼と偶然に同じで、たくさん有意義な話を仕入れました。彼のニュースで一番に心配だったのが、セントラルパークでの薬剤散布です。同パークでは、先年にアルジェリアで流行した西ナイル・ウィルスが大発生し、昨年はNYだけで120人以上、今年は8人が死亡しているとのことでした。媒介の藪蚊を撲滅するために薬剤散布をしていたとのことで・・。

    しかし、パークでは半袖のまま平然と犬を散歩させる風景も見られましたし、木陰で休んでいる人や、道路をジョギングする人々も沢山ありました。散布の効果を信用しているのか、確率的に安全と見ているのか、大胆です。感染しても免疫があれば全快することもあり、健康体なら大丈夫なのかも。

    セントラルパークはアッパータウンを東西に分断する、広大な人工庭園です。もともと巨大な岩盤が剥き出しの場所に、土砂や樹木を持ち込んで造成されています。マンハッタン最大の緑地帯でありまして、動物園や貯水池・美術館などを備える有数の憩いの場だということです。
一路、アッパータウンへ
    さて8日は、ホテルからパークへ。始めにショップでペプシを購入しました。コカ・コーラよりもメジャーで、どこの店にもある印象。店に入って店主に会ったら、必ず「Hello!」か「Hi!」を言うのがエチケットだそうです。のっそり入店して物色していたら、店主に射殺されても文句を言えない(そう、殺されたら言えないのです)。ありったけの小銭を提示して、店主に必要分の小銭を取って貰いました。アメリカのコインは分かりにくいのですが、横着でしたかね。

    そのままパークに侵入して、日本から持参のカロリーメイトとペプシで朝食。園内の車道を自動車が走り回るので、意外に空気は汚いです。しかし、貯水池近くは藪蚊が・・。また、ホームレスが噂通りにゴロゴロいました。あっちの芝生、こっちの藪の中、に胡散臭い目で睨んでいる人々が目に付きました。日本のホームレスよりも、何となく迫力があります。・・ま、ともかく。無事に朝食を終えました。

    動物園の脇を抜け、貯水池を遠望し、公園外周道路へ出ましたら、朝早くから露店がありました。Tシャツや画材道具など色んなモノを売っています。またフェスティバルだと言っていましたが、随所にカラフルなペイントをされた実物大の牛の彫像が散見されました。道路をゆっくり走ろうというキャンペーンだとかで、500人以上のアーチストがデザインを競った作品が、マンハッタン各地に撒かれていました。
メトロポリタン美術館
    本日の目玉です。北米最大を誇る巨大美術館は、パーク内にあります。地下1階、地上2階の巨大な石造りビル。収蔵作品数は数百万点(一応、300万点強とされています)あり、展示作品数は数十万点だそうです。収蔵作品は常設がほとんどですが、キュレーターと呼ばれる専門家によって常時見直しや再編成が進められレイアウトも随時変更されるようです。一方で、収蔵品には贋作を含むクズも多く、全てが一級品でも無いようです。

    展示品は、一階の左ウィングがギリシャ・ローマ・アフリカ・古代アメリカ・オセアニアと現代アート、左ウィングがオリエント・近代アメリカ、中央が西洋彫刻や装飾美術。二階の左ウィングが古代近東・イスラム、右ウィングが南アジア・東アジア・日本、中央が西洋絵画です。ほかに一部で中二階や三階がありました。とにかく広い・・。

    普通なら二日は掛かるといわれるメトロポリタン巡りですが、これを短時間で制覇するのが目的です。館内の展示がブロック毎に分割されていますので、地図を頼りに一ブロックずつ達成してきました。順路が原則ないこともあり、ダンジョン徘徊の要領で、左から始めれば左・左と辿っていって、もれなく全ての部屋の展示を見ていきます。見る気のない作品は表面だけ眺めて進みました。。。
     
前回へ  メニューへ戻る  次回へ