前略 中内
様様(No.04)
メジャー企業との提携は信用を増大
させます
せっかくの多角化経営でも、本体の信用力が弱まれば、枝の部分も信用を落とします。とくに非上場企業は中身が見えないので、たとえ業績が良くても評価されません。メジャー企業と提携すれば、多少は中身が見えなくても、信用をされます。また、メジャー企業はノウハウで成功を収めているので、ノウハウを吸収できれば利益率も向上します。資金的な繋がりがなくても、お互いにメリットがあれば提携は可能です。
例えば、書籍販売の大手では
文教堂書店
は異色な書店です。書籍の全品買い取り・責任販売、絶版書籍の再販要求、霞ヶ関へのパソコンショップ併設店出店など、話題に事欠きません。資本関係がどうなっているのか不明ですが、
アシーネ
と提携すれば、文教堂書店には全国展開の足がかりが得られ、アシーネには豊富なノウハウと出版社への高い交渉力が得られます。
また、
テンアライド
は「Enjoy! 天狗」として有名です。無理な多店舗展開が祟ったようですが、人気は上々です。一方、
りきしゃまん
は押されています。駅前立地、格安料理、正体不明のドリンクが天狗の強みのようです。昨年東証一部に上場しましたが、背後に大手資本はないようです。仮にテンアライドと提携すれば、相乗効果で利用客も増えるでしょうし、少なくとも首都圏の制覇が可能です。重複店舗の問題、FCの問題はあるかも知れませんが、整理統合は可能だと思います。食材の相互供給をすれば価格面での優位性も得られると思います。
さらに、
ローソンチケット
と
ぴあ
の提携は可能でしょうか。現在の市場シェアから考えれば、ぴあやチケットセゾンを追い抜くことは容易ではありません。いずれかと提携すれば利用客が増えると思います。情報力と会員数から考えてぴあとの提携がよろしいかと思います。ぴあ株式会社も実力を付けていますので交渉は難しいと思いますが、全国展開のローソンは魅力的に映ると思います。
最後に
ドムドム
や
ウェンディーズ
を、
マクドナルド
のフランチャイズにできませんか。国内ハンバーガーでは、マクドナルドの人気が圧倒的です。全店挙げてマクドナルドに協力すればノウハウが吸収できますし、食材提供の道が拓けるのではないでしょうか。
文教堂書店、テンアライド、ぴあ等の業績は、各社ともに良好であり、知名度も高いと考えています。将来的には業務提携から合併への道を探ることになるかも知れませんが、ノウハウを吸収することで優良企業の仲間入りをすることは確実です。信用力も増大することと思います。場合によっては企業グループの枠組みを越えて、らんぷ亭と
吉野屋D&C
との提携、アシーネと
ブックバーン
との提携、ローソンと
セブンイレブン
との提携があっても宜しいかと考えています。
やはり難しいことでしょうか。
文教堂書店も店頭上場企業でありました。やはり大手資本は参入していません。こういう会社は、実質的にオーナー社長のダミー会社が支配権を握っているのが実状です(ダイエーの場合も旧セントラル開発などがそうである)。外部との資本協力は拒否される可能性が高いですが、業務提携は比較的やりやすいでしょう。「カテゴリーキラー」と呼ばれる野武士集団との提携は、大手企業にとってもよい刺激となると思われます。
#N8月13日にファミリーマートとぴあの提携が発表されました。ファミリーマートは不振のチケットセゾンと決別することに成りました。これで事実上、ローソンチケットとピアの提携は不可能になりました。
総 括
ダイエーは独自路線から抜け出せていません。一つ進展があったことは、2001年の新経営陣になって、ようやく日本マクドナルドと和解したことです。かつてマクドナルド本社が日本進出を決めた際、ダイエーが日本でのパートナーと成れなかったことを恨み、独自路線を貫いてきた経緯がありました。中内氏の引退に伴って和解できる条件が整ったとのことで、今後は集客能力の高いマクドナルドの出店を積極的に受け入れていくようです。ドムドムやウェンディーズというグループのハンバーガーチェーンの処遇が、今後の問題でしょうか。看板を掛け替えるのがベストだと思うのですが、新経営陣の決断に注目しましょう。
01.01.28