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政治の研究No.147
地力回復で、社会を安定化

 近頃は、社会が不安定になっているようです。不況の影響もあることながら、国民のモラル低下が原因だとされます。若年層や青年層による凶悪犯罪も懸念されています。その根元は、果たしてどこにあるのでしょうか。

 民意の低下が、一因であると言われます。国民が無気力になり、他人に無関心になり、個人主義が蔓延り・・という構図で説明されることが多いです。これらは現状を表すものとしては正しいですが、結果からの分析だけで真の原因は発見できないでしょうね。
 民意の低下は、都市部において顕著です。しかし、地方部でも同様の影響が色濃く出ています。マスメディアの普及による情報の均等化があります。従来は、地方故に情報の伝達が遅れ、因習や旧例の支配が及んでいました。しかし、もはや情報入手に、地域格差は失われたというべきでしょう。
 凶悪な犯罪が全国に報道され、その手口が事細かに明らかにされます。模倣犯現れ、さらなる知能犯がより巧妙化させます。ドラマやアニメが架空の犯罪をばらまき、低俗な番組がモラルの低下を招きます。何よりも低俗な情報を流布し感化してしまっています。こうした問題を解決する必要が、まずあります。

 凶悪な犯罪が発生しても、それをローカルに押し込めてしまえば、それほど影響はありません。それを面白可笑しく流布しなければ、回避は可能なのです。メディアの番組構成を見直す時期に来ているでしょう。視聴率が稼げればOKという時代は終わったはずで、素人コメディアンがゴールデンタイムを占領するというバカなコマ割りを改める必要があります。自分勝手で我が儘な国民を量産するメリットは、無いと考えます。
 愚民を量産したい政治家には、多少のメリットがあるでしょうが、今はデメリットの方が大きいと思います。民意が下がれば、国力が下がります。それが長く続くほど回復力は下がり、さらなる悪化に歯止めが利かなくなります。そろそろブレーキを踏み、ネジを逆に巻き直し、民意回復に務めるべきでしょう。まだ今ならば修復できるはずです。もう数年すれば、手の打ちようが無くなると考えます。

 国民一人一人が、今後の政治のあり方を強く意識するべきです。税金の使われ方、国の借金の全容、社会保障の今後、教育・治安・経済などテーマについて、明確なビジョンを描くべくシステムを構築する必要があると考えます。そのためには、国家として画一的な何かを行うのではなく、地方自治を推進し、地方に根ざした何かを実現していくべきだと思います。
 今でも村祭りなどに注力している地方自治体では、地元意識が強く、住民の結束があり、地力ある自治が残っています。お飾りでない自治組織が存在し、ひいては地域経済・地域政治にプラス効果をもたらしています。今時の若者には住みにくい社会ですが、住みにくいからこそ効果があるというべきでしょう。地方都市の多くでは、かつて当たり前に存在したはずですが・・いつの間にか忘れられています。

 社会安定化の近道は、地方における地力回復と増大にあると考えます。そのためには、地方自治権の拡大、すなわち地方分権化が必要なのです。

01.10.13
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