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ミュージカル作品紹介(第279回)
赤 毛 の ア ン 2002
■劇  団 劇団四季
■鑑 賞 日 平成14年5月9日(木) ソワレ
■劇 場 名 リリア・メインホール(川口)
■料  金 全席指定 S席8,400円(会員割引料金)

■原  作 ミュージカル「赤毛のアン
 原  案:L.M.Montgomery(ルーシー・M・モンゴメリー)
 脚色・作詞:Donald Harron(ドナルド・ハーロン)
 音楽・作詞:Norman Campbell(ノーマン・キャンベル)
■訳  詞 岩谷 時子      ■翻  訳 吉田 美枝,梶賀 千鶴子
■演  出 浅利 慶太      ■振  付 山田 卓
■美術・衣裳 三宅 景子     ■照  明 赤崎 浩二
■舞台監督 宮澤 勝大      ■ヘアメイク 中山 繭子
キ ャ ス ト
アン     (野村 玲子)   マシュー   (光枝 明彦)
マリラ    (末次美沙緒)   ステイシー  (五東 由依)
ギルバート  (田邊 真也)   ダイアナ   (秋本みな子)
リンド夫人  (平野 万里)   バリー夫人  (横山 幸江)
ジョシー   (高城 信江)   チャーリー  (谷本 充弘)
フィリップス (須郷 裕介)             ほか多数
ス ト ー リ ー
 マシューマリラの兄妹に養女に迎えられたアン。空想の世界に住み、おしゃべりなアンは、人参色の赤毛とソバカスに劣等感を持っている。学校ではクラスメートギルバートと諍いをおこし、ライバルとなる。一方で、腹心の友と呼ぶダイアナらの友情に守られて、成長していくのだった。。。
コ メ ン ト
シナリオ 赤毛のアン」「アンの青春」の二作を駆け足で綴った作品でした。原作のプロットを改変してあり、暗いエピソードを不自然に繕った構成になっています。伏線を省略して進むシーンもあり、時間配分が不味いと思います。
キャスト シナリオの問題もあり、精彩を欠いていました。劇団四季のベテラン俳優を多数使っているだけに、惜しいです。
ナンバー アイスクリーム」は楽しいコーラスです。「アンのお詫び」「私は私でよかった」などシンガーに救われたナンバーもありますが、淡々としたナンバーが並びます。
ステージ アンの家であるグリーンゲイブルスは、よく作り込まれています。学校の黒板や椅子もリアルさに拘っていますが、他のシンプルなセットとの落差が目立ちます。馬車の演出は、諄いと感じます。
転換に紗幕を毎回下ろすのが単調で、シーン間が滑らかに繋がらない原因にもなっています。
演 技 力 動作や発声でカバーしていますが、学生達を演じるには厳しいキャストが多いです。野村は、若々しい立ち回りで元気いっぱいにアンを演じていました。秋本もよくフォローしています。
光枝は日頃のコメディ調とは違い、落ち着きある重厚なキャラクターを演じ、幅のある持ち味を魅せてくれます。田邊も巧いですが、存在が希薄になるのが残念です。
歌 唱 力 野村は、楽しそうに謳っていました。インパクトが弱いナンバーをフォローしており、技能面の素晴らしさを見せます。
ダ ン ス 派手さがなく、落ち着いたダンスが中心でした。
総合評価 劇団四季のファミリー向け作品の中では、ネームバリューに比べてインパクトの弱い作品であると感じます。原作小説「赤毛のアン」に特化して、オリジナル作品に再構成した方が良いのではないでしょうか。ベテラン俳優を配している割に、その良さが活かされていないと感じます。
上記コメントはポン太の主観&独断に基づいています
なお、評価ランクはポン太の五つ星を参照ください
ア ク セ ス
劇団四季
 事務所/横浜市青葉区あざみ野1−24−7  Tel:
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