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ミュージカル作品紹介(第277回)
OH! MY GOD
■劇  団 D.K.HOLLYWOOD STUDIO
■鑑 賞 日 平成14年4月27日(土) ソワレ
■劇 場 名 東京芸術劇場 小ホール1(池袋)
■料  金 全席自由�,500円(前売料金)

■脚本・演出 越川 大介    ■作曲・音楽監督 秋山 桃花
■振  付 上垣内 ふみ    ■照  明 安田 雄二
■舞台監督 砂川 公二     ■音  響 浅井 真也
■歌唱指導 池田 紳一,鈴木 小百合
■衣裳・ヘアメイク MIKA  ■美  術 志村 敬二郎,田久保 宗稔
■監修 川口 幹夫       ■プロデュース 伊東 正子
キ ャ ス ト
ベイカー   (稲木 雄二)   ダイアン   (園山 晴子)
ボニー    (古川 恭子)   クライド    (けーすけ)
シャーリー  (福麻むつ美)   エディー       (J)
ベティー   (島田 沙羅)   フランク   (馬場 隆明)
スパンキー  (柳澤 伶弥)   サム     (齋藤 彩夏)
映画評論家  (水野 晴郎)             ほか多数
ス ト ー リ ー
 大恐慌時代のNY。二人組の銀行強盗ボニークライドの事件が世間を賑わせている。ブロードウェイ新作を準備中の脚本・演出家ベイカーは、集めたキャストを前にして、話題の二人を取り上げると宣言する。
 その夜、FBIの追跡を逃れた本物の二人が劇場へ迷い込むが、しょぼくれた本物に誰もが失望した。しかし彼らに強盗を続けさせ、それに合わせたシナリオ変更でロングランを目論むことになる。淡々と銀行強盗のシミュレーションに取り組むキャスト。同じくレッスンに励む二人組。
 ベイカーの目論見は当たり、予想以上の反響にも驚きつつ、初日の幕を上げたのだったが・・。
コ メ ン ト
シナリオ 着想は面白く終盤もよく纏まっていますが、序盤の諄い展開が作品全体の出来を損なっていると思います。ベイカー到着から大女優登場まで、ハードボイルドぶった会話が空回りした印象です。「コーラスライン」を捩った演出は、二幕以降へ繋がらないため、整理した方がすっきりするでしょう。
キャスト メインとサブに良いキャストが揃えてあります。反対に、アンサンブルの自己主張が強すぎるのは問題でしょう。
ナンバー ナンバーの出来は、シンガーの出来が良いこともあり、まずまずです。
ナンバーリストがありましたが、紛らわしいタイトルが多く、どれがどれだか判然としません。タイトルとシーンは対応関係が明確だと嬉しいです。
ステージ 可動式の箱形ステージ、木箱を利用したシンプルなステージでした。客席の中に長机を置き、中央通路をステージの一部に利用していました。着想は面白いですが、前方席の観客には厳しい演出です。
福麻のどぎついメーク、子役達のずず黒いメークが印象的でした。衣裳は時代を反映するよう考証されているようでした。
演 技 力 稲木はシナリオの問題もあり序盤が冴えず、少しずつ立ち上がっていく演技が印象的でした。エンディングでの表情変化は見事でした。けーすけは、おちゃめで真面目な一面もまり、巧く演ずる喜劇役者だと思います。
古川は、真摯な芝居ぶりがよく、人質を取るシーンの緊迫感に味がありました。園山の凛々しさ、福麻の毒々しさも個性がよく出ています。
アンサンブルはゴチャゴチャした雰囲気が強く、個性を出すか没するか明確にして欲しいと思います。思い思いに演じている印象を受けました。
歌 唱 力 ソロでは、古川の美声が活かされました。コーラスでは、難しそうなパートもあり、調和を欠いたナンバーが散見されました。
ダ ン ス けーすけ古川の立ち回りは印象に残りました。集団ダンスも多いですが、全体的に物足りませんでした。コーラスに絡めてダンスに迫力を持たせて欲しいです。
総合評価 アメリカに実在したボニー&クライドを題材にしていますが、全てオリジナル・フィクションなのでしょうか。オリジナルであるとすると、よく練られた作品であると思います。シナリオの纏まりについては、課題があると思いますが。

蛇足>プログラムに作・演出家のメッセージ(挨拶文でなく)がありました。一般客に読ませるにはどうかと感じる名文です。冒頭に水野氏を登場させるのは面白いものの、箔付け感が強すぎると思います。
上記コメントはポン太の主観&独断に基づいています
なお、評価ランクはポン太の五つ星を参照ください
ア ク セ ス
D.K.HOLLYWOOD STUDIO
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