ミュージカル作品紹介(第252回) |
Shang hai Dream |
■劇 団 ミスター・スリム・カンパニー ■鑑 賞 日 平成12年9月29日(土) ソワレ ■劇 場 名 シアターモリエール(新宿三丁目) ■料 金 全席自由�,500円(前売料金) ■作・演出 深水 龍作 ■音 楽 鈴木 雄大 ■振 付 篠井 世津子,高野 千夏 ■照 明 三田 弘明,松平 みさき ■音 響 嘉陽 宗一郎 |
キ ャ ス ト |
フィチン (八島 直美) 唄うたいの老人(深水 龍作) 毛玉 (橋本 和人) 甘粕 (松本 晶) 王 (山口 祐子) 周 (堺 圭司) リリィ (山本 明子) 面田 (面田 成) プ儀 (松井 宗但) タラコダ (八田 篤尚) サミー (田中佐恵子) ほか多数 |
ス ト ー リ ー |
時代は終戦間近。上海で一旗揚げようと流れてきた面田。出所不明の資金をバックにクラブ「Dream」を開業し、今では名士にも顔が利くようになっている。このクラブには、清朝の財宝の在処を示す水晶玉が隠されていると言われ、日本軍大尉の甘粕、右翼の毛玉、脱獄囚のタラコダ、清朝末裔のプ儀たちが暗躍していた。 奉天から売られてきた娘フィチンは、雑用係からダンサーに登用された。看板ダンサーサミーに怒られながらも、実力を付けていく。そして、街のダンスコンテストでトップを務めることになったのだが・・日本は敗戦を迎えてしまう。日本人達は街を追われることになるが、面田はコンテスト出場に拘るのだった。 水晶玉を巡る争いも激しくなり、謎を握るリリィの正体が明らかになる。水晶玉を手に入れ、清朝の財宝を手にするのは誰か・・。 |
コ メ ン ト | ||
シナリオ | ☆ | 満州国のエピソードをパロディ化し、上海を舞台に新しいストーリーを練り上げてありました。当時の日本人と中国人の背景などを巧く練り込んで、伏線を上手く活かし味わいある作品に仕上げてありました。独特の間合いとギャグが可笑しみを生んでいます。 |
キャスト | ☆ | ベテラン組が円熟味を増していますが、その分だけ荒削りなパワーは減少した様子です。今回は出演キャストが多いところが難点ですが、シーン展開は支障なく配分を考えてありました。 |
ナンバー | ◎ | B5用紙1枚の両面に、全ナンバーの歌詞が掲載されてありました。内容が充実しており、嬉しい限りです。「LastSong」は舞台演出の見事さもあって、感動しました。「上海Dream」もまずまず。 |
ステージ | ☆ | これまでのシンプルなセットと比較すると、非常に凝ったセットでした。赤色を基調として、上海らしい華やかさが出ていました。チャイナドレスのほか、衣裳も豪華で、手が掛かっています。 フィナーレで床を埋め尽くす大量の紙吹雪が舞い、なかなかお目に掛かれない迫力がありました。 |
演 技 力 | ☆ | 主要メンバーの演技に磨きがかかり、キャラの持ち味を高めています。これまで俳優の年齢と役柄のギャップが目立ちましたが、本作では埋め合わされていました。八島の成長ぶりが一番に目を惹きました。 |
歌 唱 力 | ◎ | ソングナンバーは少なくありませんが、目立って良い歌唱はありませんでした。 |
ダ ン ス | ◎ | これまでの荒削りで熱いダンスシーンが少なくなりました。集団ダンスは迫力がありますが、劇団としてのウリは弱まってしまった印象です。 |
総合評価 | ☆ | 昨冬に見逃した作品の再演です。若さと元気さがあった昨年までのステージと比べると、いずれも弱まっている印象を受けました。 シナリオの完成度がアップしていますが、演出については手慣れすぎた印象を受けます。また狭い舞台に多くのキャストを使いすぎることも問題かと思います。 |
上記コメントはポン太の主観&独断に基づいています なお、評価ランクはポン太の五つ星を参照ください |
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ア ク セ ス | ||
ミスター・スリム・カンパニー 事務局/東京都中野区野方5−10−4−203 Tel: |
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