ミュージカル作品紹介(第150回) | ||
ロマンティックス 〜 三つの愛の物語 〜 |
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■劇 団 オフィスJIN ■鑑 賞 日 平成12年4月15日(土) マチネ ■劇 場 名 ウッディシアター中目黒(中目黒) ■料 金 全席指定�,600円(前売料金) ■原 作 ブロードウェイ「BABY」 ■構成・演出・潤色 忠の仁 ■振 付 桑山 かつ子 ■照 明 高山 晴彦,山口 豊 ■音 響 小沢 高史 ■舞台監督 上田 実 ■歌唱指導 小川 美也子,長野 佳代 |
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キ ャ ス ト | ||
ダニー (山口のりあき) リズィー (齋藤 舞) ニック (岩渕 憲昭) パム (吉田 リサ) アラン (猪股 信一) アーリーン (牧田 未央) ナレーター他 (亜久理夏代) ドクター他 (隅田 亜矢) ほか |
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ス ト ー リ ー | ||
同じ日・同じ病院で妊娠を宣告された3組のカップル。しかも旦那達は、同じ大学の学部長・コーチ・学生だった。妊娠を通じて、カップルのあり方を問うオムニバス混在スタイルのストーリー。 ダニー&リズィーは20代のカップル。妊娠と同時に結婚を口にする彼と、出産と結婚は別だと言い張る彼女。彼は長期の全国ツアーへ出掛けてしまい、出産への期待と不安に心揺れる彼女。 ニック&パムは30代のカップル。カルテの間違いからニセの妊娠に湧いた二人。そして、生理不順と宣告された彼女と、低精子症と宣告された彼。二人は特異な営みを強いられるが、妊娠の気配はなく・・・。 アラン&アーリーンは40代のカップル。3人の娘を送り出したのもつかの間、4人目の娘を宿した彼女。二人の生活に不安を覚えていて驚喜する彼、二人きりの生活に憧れ当惑する彼女。。。長年の鬱憤を吐きつつも、出産を決意した彼女は。 |
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コ メ ン ト | ||
シナリオ | ◎ | 原作を見ていませんが、ストーリー自体はブロードウェイ作品をそのまま踏襲しているようです。会話は今風に手を入れているようですが、少しズレを感じてしまいました。オリジナルでない点で、ワンランクのダウン。 |
キャスト | ☆ | 演技は抜群で、年齢層の違いがよく表現されていました。アンサンブルもレベルが高く、複数の役をこなしたり、派手なダンスを踊ったりと活躍していました。 |
ナンバー | ☆ ☆ |
丸々原作のものを使ったということです。以前に翻訳に着手したとコメントされてありましたが、訳詞がよくこなれていて違和感なく楽しめました。ブロードウェイ版でこれほど素直に聞けるナンバーには、久しぶりに出会った気がします。 「BABY,BABY,BABY」「命の旅」がお勧めです。個人的には「親父のブルース」「夜は僕の元へ」が気に入りました。 |
ステージ | ◎ | 大道具と呼べるものはほとんどありません。会場の制約もありますが、超シンプルでした。パイプベッド・椅子・ボックスなどを上手に使い回していました。原作はもう少し派手なのでしょうね。 また赤ん坊をバスケットボールに見立ててのプロットも楽しめます。 |
演 技 力 | ☆ ☆ |
女優の名演が光りました。元気で賢そうな新妻の齋藤、元気一杯からノイローゼ気味へと転落する吉田、老け役をこなす牧田、名ナレーターとハイミセスとオヤヂを演じ分ける亜久理・・・よく集めてあります。アンサンブルでは、隅田のドクターが面白かったです。 男優は少し押され気味でしたが、中年の心情をよく表現した猪股、少しマヌケな二枚目を演じる岩渕、二幕で味が出てきた山口・・・でした。 |
歌 唱 力 | ◎ | 齋藤の「命の旅」には感動しました。力一杯、威風堂々と唱う様は見事です。少し声量不足と発声が気になりましたが。吉田もシンガーとして面白いですが、少し物足りませんでした。猪股は渋い声を出していましたが、役回り上、よいナンバーに恵まれていませんでした。 |
ダ ン ス | ○ | オーソドックスなものが中心で、作品の性格上もう少しケレン味があっても良かったかな、と思いました。タンゴなど崩れすぎたものも気になりました。 |
総合評価 | ☆ | ブロードウェイ作品がベースなので安定しています。ナンバーと芝居の出来が良かったので、もう少しオリジナル性が追加されても良かったのではないかと思います。ダンスにしても、歌唱にしても、もう少し手が入れてあれば面白くなると思います。 あとは腰の痛くなる座椅子で・・・2時間半の上演時間は堪えます。 |
上記コメントはポン太の主観&独断に基づいています なお、評価ランクはポン太の五つ星を参照ください |
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ア ク セ ス | ||
オフィスJIN 事務所/Tel: |
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