ミュージカル作品紹介(第67回) | ||
偽 原 始 人 〜 附属養成所一期生卒業公演 〜 |
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■劇 団 イッツ・フォーリーズ ■鑑 賞 日 平成11年3月21日(日) マチネ ■劇 場 名 アトリエ・フォンテーヌ(六本木) ■料 金 全席自由�,000円(前売料金) ■原 作 井上 ひさし「偽原始人」(新潮文庫) ■脚 本 瓜生 正美 ■作 詞 佐藤 万理 ■台本・演出 雁坂 彰 ■音楽監督 時枝 康郎 ■作曲・編曲 吉田 さとる ■振 付 江夏 淳 ■照 明 森下 泰 ■音 響 清水 吉郎 ■衣 裳 森島 亜紀 ■舞台監督 川瀬 嘉久 ■制 作 吉田 健二,福沢 良一 |
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キ ャ ス ト | ||
池田東大 (藤田 真妃) 大泉明 (井上喜代子) 高橋庄平 (竹平 佳澄) 山岡大助 (河合 恵里) 東大パパ・健二(廣末 誠嗣) 東大ママ (川名部千絵) 容子 (西國 幸恵) 大助パパ (板垣 辰治) 大沢 (高橋さやか) ほか多数 |
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ス ト ー リ ー | ||
東大、明、庄平は仲良し三人組。彼らの母親は典型的な教育ママで、やり手の個人授業塾から大沢を雇い入れてスパルタ教育を施そうとする。彼らの担任である容子は、母親達の猛攻撃を受けてガス自殺を図り・・・精神病に。母親達に反旗を翻す決心をした三人は、家出をした上に、塾のバックにある山岡組に悪戯を敢行した。ところが組長の息子大助がメンバーに加わって、話は誘拐事件に発展してしまった。どうする、東大? | ||
コ メ ン ト | ||
シナリオ | ☆ | 原作が優れているのだと思いますが、ストーリーは纏まりよく整理されており、次々繰り広げられる展開が楽しめます。シーンも長すぎず、短すぎず、テンポ良く進みます。 |
キャスト | ☆ | 男性はわずか2人。三人組は全て女性ですが、そう見せないほど見事に化けてくれます。全体にダンス・コーラスの質が高く、研究生と侮れませんでした。 |
ナンバー | ◎ | 「根を生やせ」「拝啓お母さん」「勉強ロボット」がお奨めです。母親4人組で唱う「きっと勝ちます、勝って見せます」も楽しい仕上がりでした。残りは少しパワー不足でしたが、いずれも楽しいものでした。 |
ステージ | ☆ | 二階が設けられ、ちょっとした小道具で場面が切り替わるシンプルなものでした。衣裳も分かりやすいものでしたのでサービスの☆。漢字を書いた電光板やラージ鉛筆など楽しい小道具もありました。 |
演 技 力 | ☆ | 藤田の演技はずば抜けて素晴らしいものでした。川名辺の教育ママ、廣末の軟弱パパ、板垣の組長も楽しいです。シナリオを大きく見せるのは演技力の冴えですね。井上、竹平、河合も男役を熱演していました。 |
歌 唱 力 | ○ | フルコーラスは良かったのですが、デュオ・ソロは力不足に感じました。藤田は透き通る声も聞かせてくれますが、少し弱いですね。 |
ダ ン ス | ○ | 序盤で楽しいダンスを見せてくれますが、中盤以降は冴えませんでした。艶のあるダンスも雰囲気は良かったのですが、質は今ひとつに感じました。 |
総合評価 | ◎ | ダンスと歌唱力の不足が残念です。多少シナリオとナンバーに手を加えれば解決する問題かも知れません。研究生の卒業公演としては、これまで見た中で最高ランクに属するものです(卒業公演ものは、駄作が多くてレポートに書いていないのです)。 |
上記コメントはポン太の主観&独断に基づいています なお、評価ランクはポン太の五つ星を参照ください |
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ア ク セ ス | ||
イッツ・フォーリーズ 事務所/東京都港区六本木5−13−13フォンテーヌビル Tel: |
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