私がミュージカルに足を踏み入れたのは、1995年6月の劇団四季「キャッツ」。それ以降に観たステージは、先日の「ボーダーレスU」で、通算400本になりました。ストレートプレイと重複分を除外したミュージカル作品数では、未だ368作品です。レビューショーを加えつつも、目標500作品へは、まだ1/3を余します。
タカラヅカは人材豊富
今回の記念すべき作品は、宝塚歌劇団OGの大浦みずき氏、蘭香レア氏、梢沙樹氏ほかによるダンスショーでした(芝居仕立てででも、ダンスが中心。第二部は丸々レビューショー)。宝塚経験者でないメンバーも加わっていましたが、纏まりのある面白いステージでした。本作品に限らず、宝塚OGの出演する作品が近頃増えています。東宝系作品への出演は当然多いのですが、中規模劇場の作品でも頻繁に見掛けます。
また、昨年末には「ブリリアントU」という作品も観ました(出演は、真帆志ぶき氏、榛名由梨氏、但馬久美氏、安奈淳氏、瀬戸内美八氏)。歌唱中心のレビューショーでしたが、宝塚定番ナンバーほか、23曲が唱われて、面白いものでした(チケットは割高でしたけど、ファンサービスの色が濃かったので仕方ないです)。ミュージカル女優としては高齢なメンバーですが、堂々としたステージパフォーマンスも見せました。
こうして見ると、学生時代からミュージカル専業で鍛えられ、さらに先輩・後輩で商業の競争を繰り広げた人材だけに、半端でない女優が多くあることに気づきます。男役や娘役のトップ経験者ばかりが目立った時代とは、何か違ってきています。
タカラヅカを再認識
ちなみに、私は「タカラヅカが嫌い」です。男役という存在と、女性同士で愛を語る倒錯の世界・・に嫌悪感を持っているためです。女優そのものよりも、観客の中に「それ」と分かる人達もあって・・数度足を運んだきりです。OSKやSKDの存在もありますが、タカラヅカはそれ以上に違和感を感じます。男役出身でも、他のミュージカル作品に出てくれば、それほど嫌悪も生じないのですが・・。
しかし、歌・舞・伎を極めた彼女らは素晴らしく、半分素人が大劇場で主演を張ることを考えれば、日本ショービジネスの本流とも言える存在です。タカラヅカは、東京劇場を一新して躍進中です。他の歌劇団が地盤沈下していく中で、ミュージカル主体の独自路線を構築しています。多くの海外名作の移入に努め、「ベルばら」シリーズなどオリジナル作品も多く世に出しました。劇団四季と並んで、ミュージカルの大衆化・普及化に対した功績は、著しいものです。
そもそもタカラヅカ自身に罪のない理由で・・これまで敬遠しすぎました。今日までの再認識を踏まえて、タカラヅカ現役組による作品も観てみようと思います。
とはいえ、現役組のチケットは、簡単に取れませんね。熱烈なファンが、完徹でチケット入手に奔走するまでの超人気です。昔からのファンに言わせれば、随分とチケットも高額になり、悪い意味での商業化。良い席のチケットを入手できるように、工夫してみることにします。
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