東京にも劇場街を作ろう(2)

 今日はちょっと時間が空いたから、「彼女を誘って、ミュージカルでも観ようかな」なんて思っても、有名作品はすでに満席。あるいは行列に並んで当日券待ち。高い娯楽なのに・・お手軽には行けません。

ふらっと劇場街へ

時間を潰したかったら、とりあえず新宿ですか? 映画を観たければ日比谷、ショッピングなら渋谷や銀座、飲むなら新橋や池袋、パソコン買うなら秋葉原!(笑)、という感じで、出掛ける人が多いのでは? ストレートプレイなら下北沢でも間に合いますが、ミュージカルのチケットを当日にゲットするのは大変です。お目当ての劇場に行っても、チケットが入手できないことが圧倒的に多いです。

もしも劇場街があれば、そこで上演作品のパンフを見比べて、空席のある劇場に足を運んでみることができます。人気作に事前の予約は欠かせませんが、ほどほどの客入りの作品をチョイスしたり、耳慣れないB級作品にトライしたり、ブローカーと価格交渉したり・・と幅が出ます。ロングラン作品なら空席も出やすいし、立ち見などの当日券もニーズがありそうです。

ミュージカル人口の少ない理由は、チケット入手の困難さが原因だと思います。数ヶ月も前に奪い合うように取らなくてはならず、購入後のキャンセルも変更もできません。せめてキャンセルや変更が可能になれば、チケットの流通もスムーズになりますが、そんな話は人気作品の興行主に関係のない話・・。ふらっと劇場に足を運ばせる仕組みが必要でしょう、やっぱり。

当日券の買えるチケットセンター

ブロードウェイにもウエストエンドにも当日券を売るブースがあります。ブローカーがギリギリまで抑えていた仮予約席、団体用にキープしておいた予備座席、定価では売りにくい見切れ席、そういうチケットを一元的に売るブースが欲しいです。それならば、「彼女を誘って・・・」がやりやすいですから。チケットブローカーは沢山ありますが、公演の数日前に興行主に返却するのが普通です。自由席を当日まで売ることがありますが。

また前売りを基本とすれば、当日券はむしろ値引き券にする必要があります。割引券持参で半額とか、開演1時間前で3割引とか、平日限りの大特価とか、毎日5名様限定のご優待とか、tktsのようなサービスも可能になります。大劇場が超人気なら、小劇場にも客入りのチャンスがあります。身内でチケットを捌かなくても、チケットセンターに一定枚数を流すだけで、新しいお客様を呼び込めます。

当日券の捌け具合から作品の人気が客観的に掴めるようになりますから、小劇場から中劇場への格上げ、ロングラン化、あるいは公演打ち切りを劇場関係者が判断しやすくなります。人気のバロメータということで、ダメ作品が淘汰され、良作がステップアップする効果があるでしょう。大赤字続きの自主公演は、意外に人気が出るか、叩かれて消滅するか・・・どちらでしょうね。

 劇場街ができて、そこにチケットセンターがあれば、当日の空席を埋める効果が期待できます。取り置きのまま引き取りの怪しいチケットや、スタッフやキャストが最後まで抱いているチケットを放出することで、悪い慣習がかなり減るでしょう。チケットノルマとか、縁故の取り置きとかね。