髀肉の嘆をかこつ

 市民イベントで、サンバ祭をする自治体が増えているとか。一頃、徳島県と無関係に阿波踊りが流行したのと同じでしょうか。サンバミュージックは、聞くだけウキウキしてくる不思議なエネルギーがありますね。

「ヘソ出し」ルックは大丈夫?

サンバの衣裳は、独特です。胸元を強調したハイレグビキニで、頭に被り物、腕や脚にもペインティング・・派手派手です。在日外国人が主体であったのも、今や昔。コスプレの一種という位置づけか、若い日本人女性の参加が目立ちます。サンバサークルを作って、いくつもの祭を渡り歩く強豪もあるようです。

サンバには、大柄でマッチョな女性が似合います。南米イメージそのままに、徹底した日焼け姿もあります。しかし、その「ヘソ出しルック」が問題かと。外国人ダンサーは、腹筋もしっかり付いていて、見事な肉体美です。対する日本人ダンサーは、引き締まっていないのが多いですね。贅肉が弛むのは論外ですが・・。踊りを楽しむのが目的ですから、観せるのは二の次でしょうけれど。

レビューショーでも

さて、本題。ミュージカルのダンスでも、活きの良いサンバを使う機会が多くあります。一幕終盤などにあると、観客に強い余韻を残すことになるのが、積極的な理由でしょうか。しかし安直にあると、サンバ祭より見苦しくなることがあります。腹部や太股の贅肉は、普段見せ慣れないだけに、急場の凌ぎは無理でしょう。賑やかに演じても、ダンサー達は大変そうです。

先日にSTASのレビューショーを見てきました。前から二列目というポジションでしたので、ダンサーの体作りがよくチェックできました。この劇団は、全国を巡りレビューショーを展開しているプロ集団です。いくつもナンバーの中には、サンバに限らず「ヘソ出しルック」のダンス衣裳が出てきます。肋骨の浮くダンサーもありますが、見事な腹筋です。股肉もよく締まっています。両腕には筋肉が盛り上がり、無駄な贅肉は一片も無いかと。

ダンスフォームもよく揃うため、実に美しいです。結構な年配のダンサーも加わっていますが、無理を感じさせません。弛まぬ鍛錬と、強いプロ意識でしょうか。これまで経験のない感動を覚えました。

 えっと、表題の故事成語はご存じですよね。自分の贅肉さえコントロールできないポン太ですが・・。カネを取って観せていないので、どうかご勘弁を。